2009年9月4日11時23分
インターネット上に出回っているWWFのロゴつき画像。WWF米国は削除のための努力をしている(ニュースにコメントするウェブサイト「アナザー・ブラック・コンサーバティブ」から)
【ワシントン=勝田敏彦】世界自然保護基金(WWF)ロゴマークがついた地球環境保護を訴えるポスターや映像の広告が、01年9月の米同時テロを思い起こさせるとして、米国で批判が巻き起こっている。WWF米国事務所は2日、WWFブラジル事務所が制作したもののようだとして、関係を否定。制作の経緯などを調べていることを明らかにした。
この広告は、ニューヨークの世界貿易センタービルに多数の飛行機が突入しようとしている合成画像で、04年のスマトラ沖地震・インド洋大津波を念頭に「津波で同時テロの100倍以上の人が死んだ。私たちの惑星は並はずれた力を持つ。敬意を払い、保護しよう」と、地球環境保護を訴えている。
しかし同時テロから今月11日で8年を迎えるのを前に、ネット上に画像が出回り、騒ぎに。WWF米国は、「嫌悪感を催し、趣味も悪いこの広告の公表を強く非難する」などとする声明を発表した。声明によると、広告はWWFブラジルが外部に発注したらしいが、内部で了承が得られたものかどうかは定かでない、としている。
WWFインターナショナルのウェブサイトによると、WWFの各国事務所はそれぞれ独立して活動している。