次期首相となる民主党の鳩山由紀夫代表がレコードデビューしていた―。タイトルは「Take HEART〜翔びたて平和の鳩よ〜」。室蘭市高砂町の歯科医、浅沼晃明さん(65)が作詞作曲した。浅沼さんは「歌詞に込めた思いが、20年かかってやっとかなった。とてもうれしい」と満面の笑顔を見せる。
同年代ということで、浅沼さんと鳩山代表は25年来のつきあいがある。浅沼さんの趣味はヨットと音楽活動。特に音楽は「GENGOROH」とのペンネームを持つほどで、鳩山代表本人から「『鳩山音頭』を作ってくれ」と申し込まれたという。それが約20年前。
当時、鳩山後援会に所属していた浅沼さんは「イメージソングの方がいいのでは」と提案。さらに「(イメージソングを)作るから歌ってほしい」と言うと、鳩山氏は快く承諾した。浅沼さんは「今ならそんな提案絶対できませんけどね」と笑顔で当時を振り返る。
タイトルとなった「Take HEART」は鳩山代表の「鳩」と「HEART」をかけ、詩の中では「とり」と読ませた。詩の一部「時と翔びたて 我等の鳩(とり)よ 一緒に幸せ 見つけよう」。チャンスを見て思いっきり(鳩山代表が)羽ばたき、国民みんなで幸せになろう―と思いを込めたという。ジャケットも浅沼さんが考案した。
曲調は「後援会の誰もが歌える音域に仕上げた」というバラード。室蘭地区で活動するソプラノ歌手・菅原峰子さんがバックコーラスを務めた。レコードは浅沼さんが自費出版。約100枚作り後援会などに寄贈。
「『Take HEART』は『勇気づける、元気づける』『つかみ取れ』という意味だが、発売後20年かけて国民の心をつかみ、まさに首相の座に就こうとしている。「これからの日本をきっと勇気づけ、元気づけてくれるでしょう。一生の宝物です」と浅沼さんは感慨深げに語っている。
(奥村憲史)
【写真=「Take HEART」のジャケット(上)、作詞作曲をした浅沼さん(下)】
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