2009年9月3日 21時24分更新
ススキの根元に咲く「ナンバンギセル」が和気町の岡山県自然保護センターで見ごろとなっています。
「ナンバンギセル」が咲いているのは、和気町にある岡山県自然保護センターです。
「ナンバンギセル」はハマウツボ科の1年草で、主にススキに寄生し、根から栄養分を取り込んで成長します。
「花柄」と呼ばれる茎のような枝の先に薄紫色をした花が横向きに咲いていてその姿がタバコを吸うためのキセルに似ていることからこの名が付けられました。
奈良時代の「万葉集」には、ススキの根元にひっそりと咲く花の姿が、まるで愛する人を思うようだと「思い草」という名で和歌にも詠まれました。
一途な愛情をうかがわせるナンバンギセルの花ですが、実際には取り付いたススキの栄養を横取りしてしまい、11月ごろには種をつくり風にのって別のススキへと寄生するということです。
センターによりますと、今年は平年より1週間ほど早い先月中旬に花が咲き始めて今が見ごろを迎えていて10月ごろまで楽しめるということです。