|
きょうのコラム「時鐘」 2009年9月4日
「アホの坂田」で知られる漫才コンビ「コメディーNo.1」の解散が報じられた。相方が厄介な事件とのかかわりを疑われ、「離縁」となった
芸の世界で、コンビ解消は珍しくない。たもとを分かち、それぞれが売れていく成功例もあれば、1人だけが脚光を浴び、相方がかすんだ解消もいくらもある。人気商売は厳しい 互いの相性が、コンビの行方を左右する。「やす・きよ」漫才の横山やすしは、相方を何人も代え、西川きよしと組んでやっと売れた。が、その絶頂期にコンビ解消となり、不遇な晩年と早すぎる死を迎えた 2人でも3人でも、呼吸を合わせるのは難しい。政治の世界も、コンビやトリオの連立政権が続いて久しい。いま、表舞台で新たに民・社・国トリオの結成準備が始まる。それぞれが腹にいろんな思惑を抱えている やす・きよ漫才でおなじみのせりふは、「小さなことからコツコツと」。政権交代の民意を受けて、新トリオはそんな仕事がどれだけできるのだろう。芸達者でなければ務まらぬ舞台である。つまずくようなら、もう1つの決めぜりふ、「怒るで!」が飛んでくる。 |