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【裁判員3例目 結審(10)】「AVを実行したのでは」との質問に「たぶんそう」…被告みつめる裁判員 (3/4ページ)
検察官「叔父さんが『女性に暴力を振るってはダメだ』と言っていたのは、『強姦しても構わない』という意味ですか」
被告「そこまでは言っていないですけど…。自分の中ではそう思いこんでいました」
《検察官は一瞬戸惑った表情を見せて、再度確認する》
検察官「暴力はダメだということは理解していた。他方で、強姦はやってもいいということを意味していたと思っていたのですか」
被告「いいえ。そうは思っていません」
検察官「叔父さんが背中を押してくれた行為を正しく理解できていましたか」
被告「いいえ」
検察官「唯一の理解者であったのに、正しく理解できていなかったのですね?」
被告「はい」
検察官「弁護側が有利な情状として叔父さんが亡くなったことをあげていますが、第1事件の後のことですね。叔父さんが亡くなる前に重大な事件を起こしていますね?」
被告「はい」
《検察官はここで、質問の角度を変える》
検察官「どういういきさつで会社に就職したのですか」
被告「祖母が会社の社長にお願いして働かせてもらうことになりました」
検察官「仕事に不満を感じていたのですか」
被告「(しばらく間を置いて)…はい。東京時代にもっと稼いでいたので、入社当時の初任給では遊ぶ金がないと思っていました」
検察官「入りたくて入った会社ではない」
被告「それもありました」
《検察官は、被告の不幸な生い立ちで情状面に訴えてきた弁護側の主張にも反論していく》
検察官「母親を亡くしたことは気の毒だとは思うけど、同じ境遇の人がみんな犯罪を起こすわけではないですね」
被告「はい」
検察官「高校を卒業して専門学校に通い、就職をしています。(被告と同じような境遇であれば)就職できないこともありますね。少ないと思っていたかもしれないけど、給料ももらっていましたね」
被告「はい」
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