テレビ番組制作に関わる関西の中小企業で組織する「エリアワンセグを応用した新ビジネス研究会」は関西国際空港内で特別番組「こちらポンバシ系」の放送を始めた。

　９月２６、２７の両日、関空で開催される「Ｊａｐａｎ　ＰｏｐＣｕｌｔｕｒｅ　Ｆｅｓｔｉｖａｌ」に連携した試み。関空内だけで携帯電話などに向けてワンセグ実験放送を行っている「ＣＡＮＴＶ４９ｃｈ」で視聴できる。「Ｆｅｓｔｉｖａｌ」はアニメなど日本のポップカルチャーを通じて国際交流を推進するイベントで、関西国際空港株式会社、日本橋ＣＧアニメ村、日本橋まちづくり振興株式会社が主催する。

　同研究会はテレビ番組制作会社「ピー・キューブ」（大阪市福島区）など関西の４社が集まって昨年夏に発足。中小企業が協力して企画、制作、放送までを行う新たなビジネスモデルの可能性を探っており、その一環として今回の番組放送を試みている。

　「こちらポンバシ系」は、日本のポップカルチャーを世界に発信する「大阪萌え大使」の三浦愛恵（みうら・まなえ）さんによる大阪・日本橋の紹介や台湾最大のアニメ・コミックイベントなどのリポートなどで構成されている。「Ｆｅｓｔｉｖａｌ」の当日は日本橋の商店のクーポンなどの情報を提供するほか、データ放送と通信を利用した双方向コミュニケーションのサービスも行う。

　同研究会は今後もイベントと連動した実証実験を重ねるとともに、エリアワンセグを始め、新しいメディアのコンテンツを開発する予定。幹事社となっている「ピー・キューブ」の池田由利子社長は「手弁当の状態で模索中ですが、少子高齢化による内需の後退が進んでいくことも意識しメーカーも含めたさまざまな中小企業と一緒に海外に向けて関西の情報を発信するとも考えています」と映像制作・技術を持つ研究会のメンバーの強みを生かす方針だ。

【写真説明】「こちらポンバシ系」の１シーン。「大阪萌え大使」の三浦愛恵さんが出演している（日本橋まちづくり振興提供）

※この記事は大阪産業創造館のプレスリリースシステム「サンソウカンｄｅ記者会見」をもとに取材しています