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放火!? 印南でまた倉庫2棟全焼

2009年9月 3日

写真:倉庫に向かって懸命の消火活動を展開する消防団ら

0903①.jpg ことしに入って不審火とみられる火事が相次いでいる印南町でまた2日未明、西ノ地地内の倉庫2棟が全焼する火災が発生した。2棟は約100㍍離れた同じ農道沿いにあり、火の気がないことから何者かが火をつけたのではないかとみて御坊署が捜査を進めている。現場は近くに畑がある人以外、人や車が頻繁に行き来するような場所ではなく、下見しているか土地勘のある者の犯行との見方が出ている。

 現場は高速道路印南サービスエリア進入口から広域農免を挟んで南側の谷で、午前3時15分ごろ、パトロール中の御坊署員が黒煙が出ているのを発見し、119番通報した。日高広域消防と地元消防団が出動。現場に到着すると、西ノ地の農業津村弘さん(66)所有の鉄骨一部2階建ての倉庫と、北約100㍍離れた場所にある同地の農業小西昭雄さん(68)所有の平屋建ての倉庫の2カ所で火が出ているのが分かり、すぐに放水開始。小西さんの倉庫は小さかったため間もなく消し止められたが、津村さんの倉庫は大型で、消防団らが到着した時はすでに火の海。懸命の消火活動で発見から約2時間後に完全に消し止め、周辺の梅畑などへの類焼を防いだ。この火災で小西さんの倉庫約15平方㍍と中に入れていた防風ネットや杭など農業資材が全焼。津村さんの倉庫も約300平方㍍を全焼し、保管していたトラクターや田植え機、もみの乾燥機など農機具類もすべて焼けた。津村さんによると、前日の1日正午前に農業資材を入れに立ち寄ったときは異変がなかったという。すべての扉や窓は施錠していたことから、倉庫北側の屋外に置いていたビニールにつけられた火が倉庫内に入ったとみられている。小西さんの倉庫は施錠していなかった。2つの倉庫は同じ農道沿いにあり、何者かが次々と火をつけたのではないかとみられている。
 
 切目地区では、2日前の31日未明に島田地内で倉庫2棟が全焼したばかり。ことし3月にも島田集会所近くの倉庫、さらにさかのぼると昨年12月にも同地内で倉庫が燃えており、関連があるかどうかは分からないものの、倉庫という共通点がある。切目以外でも先月27日未明、印南地内で廃車2台が燃やされる不審火も発生している。今回燃やされた2棟、さらに2日前の現場はいずれも人目につきにくく、地元住民からは「土地勘のある人間でないと、こんな場所にこれない」との声が上がっており、ある程度地理に詳しい者か、下見している可能性もある。いずれも未明に発生しており、御坊署では警戒を強めながら捜査を進めている。

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