中国 2009年9月3日(木曜日)
《日系進出》広州で大型アニメパーク、日系バサラが巨額投資[媒体]
映画や映像、モバイルコンテンツ企画・制作のミコット・エンド・バサラ(本社・東京都渋谷区)は、中国世貿集団と合弁会社、美高婆莎羅(中国)を設立し、広州市開発区の天鹿湖公園内に日本アニメなどのテーマパーク「婆莎羅動漫城」を建設する。総投資額は13億2,000万米ドル(約1,228億円)に上る。日系企業が中国で、国内最大規模のアニメパークを手掛ける。【広州・吉沢健一】
同開発区でミコット・エンド・バサラの木下泰彦・会長と中国世貿集団の曽智雄・主席らが参加し、プロジェクトに調印した。バサラは「投資は事実。詳細については改めて発表したい」と話している。
バサラの筆頭株主は玩具メーカー大手のタカラトミーで、そのほかセガ、三井物産や電通などが株主に名を連ねる。映画や映像を企画・制作し、クリエイターを育成しているほか、最近では大ヒットコミックの「彼岸島」を映画化するなどしている。同社にとって中国で初めての大型投資となる。
日本のアニメなどを主体とした大型のテーマパークのほか、アニメの制作会社などを集積する産業基地としての役割も持たせるとしている。アニメを主体とするテーマパークとしては国内最大級で「本土の“ディズニーランド”のような規模」になるとしている。同開発区の関係者は「プロジェクトは広州や広東のハイテク産業、文化や観光業面の発展を促進してくれるだろう」と期待を寄せている。
中国には若者らを中心に日本のアニメや漫画ファンが多く、中国政府もコンテンツ産業の育成を推進している。同社は今後もアニメ市場が拡大するとみて投資を決めたとみられる。<広東>