どう毛!!
ご存知だと思うがこのブログでは積極的にCDレビューをやっている。
今までレビューしてきたCDはどれも”オススメ!!”って感じで紹介してきたのだが、今回初めて
「聴くなら心して挑んでね!どうなっても知らないよ!」
ってミュージシャンのアルバムをレビューしてみたい。
そのミュージシャンとは フランク・ザッパ である!
ザッパについてほんの少しだけ言及。。。
ビジュアルはこちら。。。
http://images-jp.amazon.com/images/P/430926719X.09.LZZZZZZZ.jpg
フランク・ザッパはギタリストにしてボーカリストにして作曲家にしてアレンジャー。
1940年アメリカ・ボルティモア生まれ。10代半ばから音楽に勤しみ自身のバンド、マザーズ・オブ・インベンションを結成して1966年にアルバム「フリーク・アウト!」でデビュー。
その音楽性は複雑にして怪奇!!
ブルース、ドゥワップ、ジャズといったスタンダードなジャンルとロックを融合させた凄まじくクールなサウンドを構築したと思えば、前衛極まりない難解な現代音楽を作ってしまう天才肌。
歌詞は「くだらないラヴソングなんか作ってられるか!!」と語ったことがあるだけあってこれまた凄まじい!”下品、卑猥、低俗”と三拍子揃った詞は英語だから聴き流せるが訳を読めば毒気に当てられることうけあい!
多作なのも大きな特徴で1年間で何枚もアルバムをリリースした上にそれが全部二枚組(!)なんて離れ業までやってしまう。
実生活でもアメリカ政府に対してド派手なアジテーションをやったり、奇行が噂になったりとこれまたトンデモナイ。。。!!
天性のバンマス体質がそうさせたのだろうが、優秀なミュージシャンを発掘するのも非常に上手で、アリス・クーパー、ローウェル・ジョージ、エイドリアン・ブリュー、テリー・ボジオなどザッパバンド出身の有名ミュージシャンは多いし、息子のドゥイージル、娘のムーンもミュージシャンである。
全ての性病にかかっていたという恐ろしい伝説まで持っており、結果的に前立腺ガンで1993年にこの世を去っている。享年52歳。
これでもザッパのこと1割も語ってないやぁ。。。
っつうか語れん。。。
とにかくとんでもないキ●●●であることだけは確か。
既にドッと疲れているがアルバムレビューいってみよう。。。!
●フリーク・アウト!(1966年)
収録曲
1.ハングリー・フリークス,ダディ
2.アイ・エイント・ガット・ノー・ハート
3.フー・アー・ザ・ブレイン・ポリス?
4.ゴー・クライ・オン・サムバディ・エルスズ・ショルダー
5.マザリー・ラヴ
6.ハウ・クッド・アイ・ビ・サッチ・ア・フール
7.ウーウィー・ズーウィー
8.ユー・ディドント・トライ・トゥ・コール・ミー
9.エニイ・ウェイ・ザ・ウィンド・ブロウズ
10.アイム・ノット・サティスファイド
11.ユーアー・プロバブリィ・ワンダリング・ホワイ・アイム・ヒア
12.トラブル・エヴリデイ
13.ヘルプ,アイム・ア・ロック
14.イット・キャント・ハプン・ヒア
15.ザ・リターン・オン・ザ・サン・オン・モンスター・マグネット
ザッパの記念すべきファーストアルバム。
ファーストからして二枚組だし。。。(CDは一枚になっている)
このアルバムを一言で言うと”混沌”だなぁ。。。
もう既に既存のロックに唾を吐いているザッパがここにいる。
”反ラヴソング”をメインテーマに目くるめく変態音楽絵巻が繰り広げられている。
もうね、こうやってレビューすることすらシンドイ。。。
とにかく聴いてみ!
頭がグルグルこねくり回されるような不快な感覚を覚え、我慢して聴き続けるとそれすらも「カッコイイ」と思えるようになるから。。。責任は持たんけど。。。
比較的聴き易いのはロック色が強い1、2、5、10、12辺り。しかしながら普通では済まない。どこか引っかかりのありまくるザッパ流ロックが炸裂する狂品揃い!
アバンギャルドの極致は3、13、15。特に何の脈絡もなく「ギャー!」という叫びが飛び出す3、「ヘルプ!アイアム ア ロック」という歌詞が絶望的なメロと共に延々続く13なんかは普通の神経ではちと辛いかも。。。
これで一番聴き易いんだからなぁ。。。
挑みたい人はどうぞ!!
●ホット・ラッツ(1969年)
収録曲
1.ピーチズ・エン・レガリア
2.ウィリー・ザ・ピンプ
3.サン・オブ・ミスター・グリーン・ジーンズ
4.リトル・アンブレラズ
5.ガンボ・ヴァリエーションズ
6.イット・マスト・ビー・ア・キャメル
初のソロ名義でリリースされた作品。
この「ホット・ラッツ」はロックするザッパの代表作といって良いだろう。故に彼の作品では一番売れたハズ。。。
ブルースをベースにした難解なサウンドはスリルに満ち満ちている。
特に1の見事な構成は特筆モノ!ザッパにしか作れないサウンドと断言しよう。友人キャプテン・ビーフハートがボーカルで参加したブルース2はビーフハートの下品なダミ声が効果的なヒネクレブルースでこのアルバム唯一のボーカル入りナンバー。。。イヤハヤ。。。ニューオリンズサウンドに影響を受けた16分続く音の洪水5もクール!
俺的には一番好きなザッパ作品なんだけども歌がない曲が多いのでどうかな。。。?
ジャズだと思えばイイんだけどそれすら凌駕しちまってるからねぇ。。。
挑みたい人はどうぞ!
(自己記事:http://curuhome.cururu.jp/drivemycar1965/diary/article/40002631786より抜粋、加筆。)
●シーク・ヤブーティ(1979年)
収録曲
1.おまえの中に
2.フレイクス
3.絶望のクソッタレ
4.アイム・ソー・キュート
5.ジョーンズ・クラッシャー
6.世界のファンたちに何が起こったか
7.ラット・トメイゴ
8.何か現実的なことをしなけりゃ
9.ボビー・ブラウン
10.ゴムのシャツ
11.ザ・シーク・ヤブーティ・タンゴ
12.ベイビー・スネイクス
13.ヒゲをはやすぞ
14.シティ・オブ・タイニー・ライツ
15.ダンシン・フール
16.ユダヤの王女様
17.ワイルド・ラヴ
18.ヨー・ママ
1970年代後半といえばパンク、そしてそこから派生したニューウェイヴムーヴメントが花開いた年。
しかし、んなことザッパには関係なし!!
ここでザッパはあえて旧態然としたロックをプレイしそこに”超下品な歌詞”を乗っけるという暴挙に出ることによってそれまでのロックはおろかパンク連までコケにしてしまっている。
曲目を見ればおわかりかと思うがホント歌詞は下品。。。
特に6の”ファン”は”ホモ”のことだし。。。ついでに9も”ホモのボビー君”の歌。。。
このザッパのオイタに付き合わされているブリューやボジオが気の毒。。。
と思ってたら彼ら嬉々として演奏を楽しんでいるし。。。
脱帽。。。
歌詞に目をつむればサウンドは割りとロック色が強いので思ったより聴きやすい。
が、全く曲が途切れない構成(飛ばせるが)なのでやはり全通しには忍耐がいる。。。
もう曲毎にも語れんし。。。
挑みたい人はどうぞ!
ふぅ。。。
でもね、これでも聴き易いアルバムをチョイスしたんだよ。。。!
だってアルバム「アンクル・ミート」に入っている”アンクル・ミート・ヴァリエーション”って曲は、
約5分間ずっとマリンバの「カンカンカンカン…」って音のリフレイン。。。!!!
マジでついていけん。。。
さすがの俺もザッパレビューはこれが最初で最後。。。
結論、やらなきゃよかった!!
デモ スキ ナンダヨ。。。
フハハハハハハハハハハ。。。!!
挑みたい人はどうぞ!!!
ではまた次回^^