地域医療を守る条例案提出 医師不足の宮崎県延岡市宮崎県延岡市の首藤正治市長は1日、危機的な地域医療を守るために行政と市民の責務や理念を定めた条例案を、9月定例市議会に提出した。市によると、同様の条例は奈良県にあるが、市町村では全国初という。18日の本会議で可決される見通し。 同市では、県立延岡病院で眼科や消化器系内科が休診となるなど、医師不足が深刻化。5月から、市内で新規開業した診療所に500万円の補助金を交付するなど、対策に躍起だ。 条例案には、市や市民、医療機関が一体となって地域医療を守るとの理念を明記。それぞれの責務として(1)市は市民の「健康長寿」のため総合的な施策を実施(2)市民はかかりつけ医を持ち、安易な夜間・休日の受診を控える(3)医療機関は患者に適切な説明を行い信頼関係を醸成―などの努力目標を定めている。 市地域医療対策室は「県北部での医療崩壊のイメージをぬぐい去り、医療や健康長寿を守っていくことをアピールして、今後の施策につなげていきたい」としている。 【共同通信】
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