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中国、日本のヘリ搭載護衛艦を「空母」と牽制

9月2日23時33分配信 産経新聞

 【北京=野口東秀】中国の国際問題専門紙「環球時報」は2日、日本がヘリコプター搭載護衛艦の新たな建造を来年度予算の概算要求に盛り込んだことについて、「日本は準空母を建造しようとしている」と、1面トップで日本を牽制(けんせい)した。

 中国では、日本でヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」などが作られた後、国営テレビが「空母」と断定する特集番組を放映した。環球時報は新艦の建造について、「日本の仮想敵は中国。ヘリ搭載空母の主要対象は中国の潜水艦だ」との専門家の分析を載せた。中国が進める空母建造への脅威論を薄めたいとの意図がにじむ。

 国際問題紙「国際先駆導報」は「来年は正式に4万トン級の空母を建造するだろう」などと、日本が旧日本軍が運用した空母艦隊群を建造するのではと牽制する。

 背景には、中型空母を建造中の中国が将来、日本列島〜フィリピン諸島の「第1列島線」を越え、小笠原諸島〜グアムの「第2列島線」に影響力を及ぼしたいとの意図もあるようだ。中国で国産空母は「愛国主義」の象徴だ。海自ヘリ搭載護衛艦「いせ」が8月に進水した際、「日本は造ると言ったらすぐ造る。中国も急げ」との世論調査の設問に66%が支持を表明した。

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最終更新:9月2日23時33分

産経新聞

 

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