最終更新日 2009年9月2日
掲載日 2009年9月2日
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:西垣 浩司)は、「ATOK」におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)に関する注意喚起を、2009年9月2日に公表しました。
この脆弱性は、「ATOK」をインストールしたPCのスクリーンロックの制限を回避されてしまうというものです。
悪用されると、そのPC上で任意のコマンドやプログラムを実行されてしまう可能性があります。
対策方法は「開発者が提供する対策済みバージョンに更新する」ことです。
株式会社ジャストシステムが提供する「ATOK」は、日本語入力システムです。
「ATOK」には、PCのスクリーンロックの制限を回避できてしまう弱点(脆弱性)が存在します。
この弱点が悪用されると、任意のコマンドやプログラムを実行されてしまう可能性があります。
詳細は、次のURLを参照して下さい。
http://www.justsystems.com/jp/info/js09003.html
最新情報は、次のURLを参照下さい。
http://jvndb.jvn.jp/jvndb/JVNDB-2009-000057
本脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき、2009年4月23日に以下の報告者からIPAが届出を受け、JPCERT/CC(一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター)が製品開発者と調整を行ない、2009年9月2日に公表したものです。
報告者:グーグル株式会社 工藤拓 氏
攻撃者が、スクリーンロックのかかったPCに対して特定の操作を行った場合に、スクリーンロックの制限を回避できてしまいます。結果として、そのPCのローカルシステムアカウントの権限で、任意のコマンドやプログラムが実行されてしまう可能性があります。
対策方法は「開発者が提供する対策済みバージョンに更新する」ことです。
本脆弱性の深刻度 | □ I(注意) | □ II(警告) | ■ III(危険) |
---|---|---|---|
本脆弱性のCVSS基本値 | 7.2 |
AV:攻撃元区分 | ■ ローカル | □ 隣接 | □ ネットワーク |
---|---|---|---|
AC:攻撃条件の複雑さ | □ 高 | □ 中 | ■ 低 |
Au:攻撃前の認証要否 | □ 複数 | □ 単一 | ■ 不要 |
C:機密性への影響 (情報漏えいの可能性) |
□ なし | □ 部分的 | ■ 全面的 |
I:完全性への影響 (情報改ざんの可能性) |
□ なし | □ 部分的 | ■ 全面的 |
A:可用性への影響 (業務停止の可能性) |
□ なし | □ 部分的 | ■ 全面的 |
注)■:選択した評価結果
AV:AccessVector, AC:AccessComplexity, Au:Authentication,
C:ConfidentialityImpact, I:IntegrityImpact, A:AvailabilityImpact
本脆弱性のCWE分類は、「認可・権限・アクセス制御(CWE-264)」です。
ソフトウェア製品及びウェブサイトの脆弱性対策を促進し、コンピュータウイルスやコンピュータ不正アクセス等によって、不特定多数のコンピュータ(パソコン)に対して引き起こされる被害を予防するため、経済産業省の告示に基づき、官民の連携体制「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」を整備し運用しています(図6-1参照)。
最新の届出状況は 「脆弱性関連情報に関する届出状況(プレスリリース)」 を参照下さい。
図6-1.「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」の基本枠組み
IPA セキュリティ センター(IPA/ISEC) 山岸/渡辺
Tel:03-5978-7527 Fax:03-5978-7518
E-mail:
IPA 戦略企画部 広報グループ 横山/大海
Tel:03-5978-7503 Fax:03-5978-7510
E-mail:
2009年9月2日 | 掲載 |
---|