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【裁判員3例目(3)】「女性の人格を無視して卑劣」 暴行の様子を生々しく再現する検察官 裁判員は表情変えず (3/3ページ)
《4番目は「犯行の悪質さ、危険性」を指摘。さらに、5番目として、母親を小学生に亡くすなどの不幸はあったものの、祖母に育てられて高校や専門学校に進むなど恵まれた部分もあったとした。ここで検察側の冒頭陳述は終了する》
《間を置かずに弁護人が裁判官と裁判員の正面に立った》
弁護人「おはようございます。竹本真紀です」
《こうあいさつした弁護人は、さっそく、冒頭陳述に入った。事実関係に争いがないため、主張は情状面が中心になる。最初に、弁護人は検察側の冒頭陳述と異なる部分を強調していった》
弁護人「第1事件では、起訴状でのど元に包丁を突き付けたとしていますが、被告は胸の前で包丁を示しただけです。これはAさんが事件を再現した中にも出てきます」
《弁護人は、育った環境が被告の人格形成に強い影響を及ぼしたことを説明していく。被告は中学2年のときに、祖母と一緒に十和田市内の親類方に引っ越している》
弁護人「祖母と親類にかわいがられましたが、常に大人の顔色をうかがうようになりました。いい子でいないといけないと考え、普通の子供のように甘えたり、自分勝手に遊ぶことができなくなりました。それが被告の気付かないうちにストレスになっていきました。このことは明日、祖母の話などで明らかにしたいと思います」
《弁護人はさらに、被告が22歳と若いことで、更生が可能との見方を裁判員に訴えかけた。向かって左から3番目の男性裁判員は、弁護人の主張を聞きながら、頭をかいた。》
弁護人「(被告の更生を)祖母が援助していくことを約束しています。被告はすべての犯罪事実を一貫して認め、反省しています。被害者に謝罪の手紙も書いています」
《ここで弁護側の冒頭陳述は終了。小川賢司裁判長が今後の公判の流れをあらかじめ配られた用紙で説明。当初の予定より10分以上過ぎた午前11時2分に休廷した》
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