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【裁判員3例目(2)】検察官「資料のようなやりとりが…」 プライバシー保護のため細かな描写は口にせず (1/3ページ)
《初の性犯罪を扱う裁判員裁判は、5人の男性裁判員と1人の女性裁判員が参加して裁かれることとなった。法廷では、検察側の冒頭陳述が始まろうとしている。検察官は、田嶋靖広被告(22)が犯したとされる強盗強姦事件を含めた4つの犯行を、どのように説明するのだろうか。小川賢司裁判長が、検察官に向けて声をかけた》
裁判長「では検察官から冒頭陳述をお願いします」
《向かって左手に座っている4人の検察官の中から、1人の男性検察官が立ち上がり、前に出てきた》
《法廷内には、大きな台が持ち込まれ、そこに事件の流れが書かれた大きなボードが乗せられた。検察官の前には譜面台が置かれ、冒頭陳述が記された資料が置かれた》
検察官「みなさんおはようございます」
《検察官の第一声は朝のあいさつだった》
検察官「昨日ごあいさつさせていただきましたが、あらためて紹介させていただきます」
《こう告げると、男性検察官は、自分を含めた4人の検察官を紹介した》
検察官「この4人で事件を担当させていただきますので、よろしくお願いします」
《あいさつを終えた男性検察官は、さっそく事件について説明を始めた》
検察官「今回の事件は、いずれも被告が青森県十和田市のアパートに、夜間に侵入して行った事件です」
「被告が事件を起こしたことに争いはありません。弁護人がさきほど、第1事件で、『被告は胸の近くに包丁が見えるように示しただけ』と言いましたが、包丁で脅したことに変わりはありません」
《今回の公判では、事件の事実関係には争いがなく、争点である量刑を判断してもらいたいと説明する検察官。そして、裁判員にボードを見るよううながした》
検察官「では、こちらのボードをごらんください」
《ボードは、平成17年3月に高校を卒業してから、4つの事件を重ねるまでの田嶋被告の行動の流れが記されている》
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