在日韓国・朝鮮人市場調査02

在日韓国・朝鮮人の人口は59万8,687人(2005年現在)
下のグラフにあるように、特別永住者の減少を受けて、近年、やや減少傾向にある。

在日韓国朝鮮人は「オールドカマー」 「ニューカマー」に分けることができる。

オールドカマーは主に戦前に日本に渡ってきた人たちで、現在も日本に根を下ろして生活している。これらの子孫を含めた在日韓国・朝鮮人(特別永住者)の数は46.6万人。既に日本国籍を取得した者(朝鮮系日本人)や、これらの子孫も含めれば、その数は約200万にものぼる。
一方、1983年の「留学生受け入れ10万人計画」とする政策目標が発表以降、結果として外国人労働者の市場解放がなされた。そのため、経済格差のある韓国からも多数の留学生が日本にやってきた。これ以降来日した人を「ニューカマー」以前を「オールドカマー」と呼ぶようになった。バブル経済期以降に来日したものも多い。また、毎年170万人を越える日本への韓国人入国者の内、一定の割合が出稼ぎ化しているものと見られ、さらに、日本海沿岸地域の港湾部、特に定期航路(旅客・貨客)がある下関港や博多港を抱える北九州都市圏では半定住化している例もあり、短期在留傾向の強いニューカマーの実態はつかみづらい。長期在留のニューカマーは、きちんとした在留資格を持つ者がほとんどであるが、在留期限の切れた違法状態(オーバーステイ) の者もある程度存在するため、こちらも実態をつかむのは困難である。統計的には、韓国・朝鮮系の一般永住者が約4.3万人(2004年)となっている。

 人数
新宿区14,201
足立区8,896
荒川区7,680
江戸川区6,129
江東区5,119
台東区4,525
練馬区4,439
葛飾区4,379
大田区4,169
世田谷区4,163

東京に住む韓国・朝鮮人数

2008年1月現在・外国人登録者数、東京都 韓国・朝鮮人 11万5,051人
全国にいる在日韓国朝鮮人の約18%が東京で暮らしている。
(ちなみに大阪府に住む韓国・朝鮮人は14万2,112人と東京を上回っている)
23区内での分布ベスト10は右の表のとおり。
東京に住む在日11万人の内、9万7千人が23区内に集中していることになる。
また、年齢層は、20代〜50代で全体の6割弱を占めている。

主なコリアンタウン

東京にはニューカマーの数が多いため、ニューカマーのみでコリアタウンを成立された街も多く、 在日韓国・朝鮮人によるコリアタウンや、在日とニューカマーの混在型コリアタウン、 富裕層のニューカマーのみのコリアタウンなど、コリアタウンの形態は雑多である。

東京都新宿区:14201人 (都内1位)
戦後、いわゆる「ニューカマー」により形成されたコリアタウンで、大久保に在る通称 「職安通り」では沢山の韓国系商店が軒を連ねている。

東京都荒川区:7680人(都内3位)
三河島駅あたりは江戸時代、江戸城から鬼門の方角とされ、屠殺場などの地域とされ、 それが戦後、精肉工場等の工場街となった。そこへ朝鮮人が出稼ぎにきたことで、周辺は東京有数のコリアタウンとなった。 済州島出身者を中心としたコリア系住民が多く居住し、朝鮮学校や在日韓国・朝鮮人団体の支部が置かれている。

東京都江東区:5119人(都内5位)
東京オリンピックと東京万博の誘致に失敗した翌年(1941年)、「環境整備」を目的として 簡素なバラックを建設し居住していた朝鮮人約1000人を強制的に移住させ収容されたことを機にコリアタウンが形成される。

留学生数


人口
中国88,074人(▲3,015人(▲4.1%)減)
韓国17,274人(1,300人(8.1%)増)
台湾4,686人(475人(11.3%)増)
ベトナム2,582人(463人(21.8%)増)
マレーシア2,146人(▲10人(▲0.5%)減)

2007年度留学生数(  )内は平成18年現在の数



留学生総数118,498人
中国人88,074人(67%)
韓国・朝鮮人17,274人(13%)
その他外国人13,150人(20%)
留学生については上の表より中国とは大きな開きがあることがわかるが、依然二番目に多く、中国人留学生が減少傾向にある中、前年比8.1%増加している。7割が民間アパートを利用(シェアハウス)し、残りは学生寮や留学生宿舎となっていて、これは他の国の留学生も同様である。ほとんどがバイトをしながら学んでおり、暮らしは決して楽ではないようだ。

日本国際教育協会(現在の日本学生支援機構)が2003年11月に行った調査によると、外国人留学生の1ヶ月の生活費(学費を含む)は全国平均で 128,000円。地方別に見ると最も低いのは東北地方の98,000円で、最も高いのは関東地方の142,000円。関東地方の中に は東京が含まれており、東京の生活費を見ると148,000円で、東北地方より月平均で5万円も生活費がかかることとなる。しかも上の調査対象者の中には学生寮やシェアハウスに住んでいる人も含むので、一人暮らしの場合は、毎月16万円以上が必要と考えられる。


留学生が利用するシェアハウス

留学生の約7割が利用しているとされるシェアハウス(ゲストハウス)の現状を述べたい。
まず、シェアハウスを留学生が選択する理由として
  • 家賃がワンルームなどに比べ安価に抑える事ができる
  • 保証人不要(学生証の提示)
  • 敷金・礼金ゼロ(敷金1や保証金1の場合もある)
  • 光熱費が家賃に含まれる、または一律料金
  • 家具やベッド、テレビが備え付けだったり、共有洗濯機などが使えるため、購入しなくてよい。
このような経済的な理由と
  • 来日当初は日本語も話せず、同じ国の留学生と住む方が何かと安心できる
という点だろう。

但し、日本に慣れてくると独立して一人暮らししたいといった学生もいるようだ。
彼らが利用するシェアハウスの家賃は
  • 3万円台〜6万円台
  • リビングや台所、風呂は共用、プライベート空間は2段ベッドの中だけという、長屋タイプ(ゲストハウス)(3万〜4万)
  • リビング共有で3畳〜6畳の個室があるタイプ(4万〜6万)
  • 通常のアパート・マンションなどに、複数で住むケース(家賃6〜10万を人数割り)
など。

留学生の中には最初は安価な学生寮やシェアハウスを利用して資金を貯め、一人暮らしをする者や、卒業して日本の企業に就職が決まり、寮から出る必要があり、物件を探すようだ。

まとめ

結論としては、ターゲットは「在日中国人市場調査」と基本的には同じだと思われる。

【オールドカマー】
年齢層も高く、長年日本に住んでいる事から、引越しを始め、流動性は低いのではないか。
メイン対象からは外す。

【ニューカマー】
定職に就き、結婚あるいは転職などを機に引越しを考える層もいそうだ。ある程度の需要が見込める。

間取り: 1R / 2DK〜

【留学生】
留学中の学生にはシェアハウス、アパート1Rなどの需要がありそうだ。就職が決まった留学生には1Rやマンションなどの需要が見込める。
間取り:シェアハウス / アパート/ 1R / 2LDK~(複数入居)R

韓国朝鮮人と、中国人の人数統計比較

東京における人数

韓国朝鮮人 115,051人
中国人    134,493人




留学生数

韓国・朝鮮人 17,274人
中国人     88,074人



留学生の数は中国人が圧倒的に多いので、留学生相手のビジネスでは中国人の方が需要があると考えることができる。
中国人人数
江戸川区9,562人
新宿区9,285人
豊島区8,657人
板橋区8,340人
江東区7,958人
北区7,634人
足立区7,009人
大田区6,164人
葛飾区5,631人
荒川区4,742人
韓国朝鮮人人数
新宿区14,201
足立区8,896
荒川区7,680
江戸川区6,129
江東区5,119
台東区4,525
練馬区4,439
葛飾区4,379
大田区4,169
世田谷区4,163