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魔笛 〜世界を操る影の存在〜 〈続・戦いか破滅か〉 |
目 次 序 章 ビートルズ |
第6章 1ドル札の秘密
1.イルミナティ 1776年7月4日、アメリカ合衆国は独立宣言を採択すると、合衆国国璽の考案作業に入った。ベンジャミン・フランクリン、トーマス・ジェファーソン、ジョン・アダムスによって決定された図案は鷲とピラミッドであった。 1935年、フランクリン・ルーズベルト政権下で副大統領をつとめていたヘンリー・A・ウォレスは時の財務長官ヘンリー・モーグンソーに命じ、この図案を1ドル紙幣の裏にも刷らせた。ウォレスはフリーメーソンの上部組織であるイルミナティ結社員であった。 1ドル札の裏に、FRB、連邦準備銀行がこの「ピラミッドの目」の図案を刷ったのは、イルミナティが地上界、つまり世界の金融システムの支配権を握ったことを表しているのだ。 十三段のピラミッドの最下部には「MDCCLXXV」というローマ数字が記されている。この数字は「1776年5月」を表し、アメリカが独立した「1776年7月」を意味するものではない。 これはアダム・ヴァイスハウプトがイルミナティを創設した1776年5月1日を讃えたものなのである。 フリーメーソンは、世界支配をもくろむ国際的秘密結社として名高い。ピラミッド型の階層構造を持つその組織は上層部に行くほど不透明で秘密主義的、オカルト的な性格が濃くなっていく。 彼らには「血の報復」と呼ばれる厳しい掟があり、内部事情はたとえ家族であっても漏らすことはならず、脱会した者、掟を破った者には「口封じ」の対策がとられる。 「メーソンの宗教的各種儀礼は、個人の名誉欲を煽る功利的な団体をメーソン憲章で束縛し、黒魔術的な一種の催眠術によって精神的な虜にしている。『自由、平等』を標語にしていながら、メーソン内部はじつに厳密な階級づけによって、上級者の命令に絶対服従を義務づけられ、上級大結社の指令のままに国際政治までも動かす巨大な魔力をもつ政治的秘密結社である」 と述べている。ここで指摘されている「上級大結社」こそ「イルミナティ」である。 イルミナティの主要メンバーは神を信じず、この世のすべては卓越した人間の理性と智恵により自由になるものと考えた。彼らは自分たちこそ、この世界を支配する神である、否、神さえも自分たちに従うべきものと信じ込むに至った。まさに、彼らがルシファーを崇めている所以である。 なぜなら、彼らは神による天の王国を否定し、地上の王国を造る必要があったからである。地上の王国においては、力のある者が王となれるわけで、権力を持つ者にとっては、非常に都合のいい考えだったわけである。 即ち、自分たちの思い通りの世の中ができあがるのだ。彼らが地上の神になるわけである。 また、ルネサンス期には二つのオカルティズム−古代エジプトを発祥とする錬金術と神秘主義にもとづくカバラーが勃興し、フリーメーソンに大きな影響を与えた。 そして近代ヨーロッパがインドや中国と接するようなり、クンダリニー・ヨーガと出逢うと、極秘裡のうちに宗教改革が進められ、イルミナティ、すなわち覚醒者の集団が登場し、現在のフリーメーソンの中心的な指令機構となったのである。 フリーメーソンの他にも、秘密主義的な団体で政治家、財界人、学者などがメンバーに加わり、世界の政治、経済に大きな影響を与えているとされるものに、先に述べた三百人委員会、CFRこと外交問題評議会、RIIAこと英国王立問題研究所、ビルダーバーグ・ソサイエティ、TCこと日米欧三極委員会などがあり、相互に関係しあっていると言われる。 彼らの最終目標とは、世界統一政府、世界統一銀行、世界統一軍隊、世界統一宗教の樹立と、その一元的少数支配である。 それを可能にするため、全人類は第三次世界大戦によって、支配可能な十億人前後にまで粛清される。そして被支配階層にまわる一般大衆は思想的、経済的コントロールの下に置かれ、情報は管理され、生産活動からは搾取が行われ、奴隷化されることになる。その支配プログラムは九割方完成を見ている。 もう一度ピラミッドの図に戻ろう。 このピラミッドは世界の一極支配を企む国際的謀略集団の全体的な組織構造を表したものである。十三段あるピラミッドの階層はそのまま秘密結社の数とその位置関係を意味する。 「光の天使」ルシファーはすべての謀略機構を霊的に操縦する支配者として頂点に位置する。そして世界中の人民をその悪意に満ちた眼で見通し、配下に従わせるべく活動しているのである。 「あなたがたはあなたがたの父である悪魔から出た者であってあなたがたの父の欲望を成し遂げたいと願っているのです。悪魔は初めから人殺しであり、真理に立っていません。彼の内には真理がないからです。彼が偽りを言うときは自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら彼は偽りものであり、偽りの父であるからです」
(「ヨハネによる黙示録」八章四十四節)
ルシファーを父とする世界支配者層は、AP、UPI、ロイター、AFPなどの主な通信社を掌中に収めている。彼らの配下にある多くのマスコミは建て前や偽りのニュースを流している。 今日、多くの日本人はマスコミが伝えるニュースを真実であるとして受け入れるようになってしまっている。それゆえ本当のことをいう人を偽り者と指摘するようになっているのだ。 4.イルミナティの階層構造 では、具体的に言ってルシファーの手足となり、世界の支配階級にあって活動する秘密結社の階層構造とはどうなっているのだろうか。 フリーメーソンの上部組織として、イルミナティがある。しかし、イルミナティが最上部に位置するわけではない。それよりさらに上部組織が存在するのである。 ウィリアム・シネーベレンの『メーソンリー・ビヨンド・ザ・ライト』によればスコティッシュ・ライトの最高位三十三階位でさえ、下から数えて第四段に位置している。イルミナティは第十段に位置している。その上はどうなっているのだろうか。 第十一段には"The 9 Unknown Men"こと「九人の知られざる人々」という階層があり、第十二段には"The Seven"なるものが存在する。そして最上階に第十三段あるものは"T.G.A.O.T.U.-The Great Architect of The Universe"つまり「世界大棟梁」である。 この「世界大棟梁」とはアングロ・サクソン系、すなわちスコッチ系メーソンが主神と定めているものである。 また、"Ain Soph Aur"とはカバリスト、すなわちカバラの実践者が唱える「最高神」のことで、ここでは"T.G.A.O.U"と同義として扱われている。 しかし、これら十三段階の階層はすべて人間の集団が属する。霊的なものは頂上部分の「ルシファーの目」である。この部分は、したがって、宙に浮いた形となっている。とすると、最高峰に位置する存在とは一体いかなるものなのだろうか。 その答えは古代エジプト文明にあった。ピラミッドのことはピラミッドにそのカギが隠されていたのである。 |
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