|
魔笛 〜世界を操る影の存在〜 〈続・戦いか破滅か〉 |
目 次 序 章 ビートルズ |
第一章 国連の正体
とくに、アメリカは300万人もの大量虐殺を行ったポルポト派を支援し、内戦を続行させてきた。
国連は、内戦の混乱に乗じて、カンボジアでは異質の文化である西欧型の民主主義と自由主義を押しつけ、総選挙を強行、新たな混乱の種を蒔いた。
民主主義、自由主義は、金科玉条の如く崇め奉られているが、これさえも「彼ら」が仕組んだ陰謀だったのである。
古代ローマ帝国は、共和制を敷いたが戦争などの非常時には独裁官を指名して国の全権を預けた。 議会制民主主義は議論を基とするために、いたずらに国内に混乱をうみ、時間を浪費するからであり、国家の安定という一点においては専制主義に一歩譲るのである。
「影の政府」は、その民主主義の弱点を知った上で、民主主義を押しつけて各国を弱体化させ、「彼ら」の操り人形である者を元首に選ぶことで、それらの国々を思い通りにコントロールするのである。 戦ってきた三勢力の背後では、アメリカ、旧ソ連、ドイツとフランスが兵器を売り込み、紛争を挑発してきたのである。 そして1993年4月、あろうことかサラエボにある国連の難民高等弁務官事務所から出てきた、人道的援助物資を運ぶという名目のトラックの中から、大量の弾薬が発見され、国連を仲介とする武器密輸が発覚したのである。 さらに三ヶ月後の七月、人道援助の目的でユーゴ内戦地に送られてきたコンテナーに、自動小銃、弾丸、ロケット弾とその発射装置、迫撃砲、地雷といった、大量の兵器が入っていた。 このサラエボにある国連難民高等弁務官の事務所で重要な役割をつとめてきたのが、「影の政府」を経済的に支えるロスチャイルド財閥のファブリツィオ・ホーホシルトであった。このように、国連とは「死の商人」、軍需産業の窓口なのである。
このロスチャイルド財閥はカンボジアでも暗躍し、ポルポト派の資金源となるルビーを国際市場で売りさばき、内戦を長引かせた張本人でもある。 そこへ国連安全保障理事会は1992年12月、アメリカを中心とする国連軍を人道的援助物資の輸送ルートを確保するという名目で送り込んだ。 しかし、その本心は、多国籍企業の石油タンカーの航路である紅海の制海権を確保するために、反米的なアイディード将軍を捕らえるところにあった。
この日の爆撃による死者は、国連発表で16人、国際赤十字が病院で遺体を数えた結果が54人、ソマリア側発表で73人であった。 国連やアメリカ側は、この爆撃以前に行なわれた国連軍に対するアイディード派の攻撃に対する報復であるとしているが、その真相は異なる。 同じ国連軍に従軍したイタリア軍司令官は、アメリカを中心とした部隊がいたずらにアイディード派をあおったことが衝突の原因だと述べている。
アメリカはベトナム戦争にみられるように「世界の警察官」と称しては各国に介入し、軍需産業は暴利を貪ってきた。
今、日本の国家財政上の赤字は、赤字国債174兆円分を含む214兆円と莫大な金額にのぼっており、破産寸前である。 1994年7月、ダボス会議に出席したフランスのバラデュール首相が国連ルワンダ支援団の緊急増派を要請、アメリカも5000人規模の軍隊の派遣を決定した。 ルワンダ内戦は部族間抗争が原因と言われるが、その背景にあるのはまたしても「死の商人」たちの暗躍である。 1993年3月、国連ガリ事務総長の母国、エジプトから少数民族の虐殺を行ったフツ族政府に600万ドル分の武器が密輸されたのであるが、その資金を融資したのがロスチャイルド財閥傘下のクレディ・リヨネ銀行であった。
その上で、ガリ事務総長が日本に拠出金を要求、アメリカや国連に言いなりの日本政府はその要求をのんだ。 日本政府は既に国連難民高等弁務官事務所などに900万ドル、国連ルワンダ支援団に300万ドルの拠出を決定していたが、さらに7月26日、2000万ドルの追加を決定した。
|
|
目 次
序 章 ビートルズ |