『クリエイターを目指す人達へ』 未来の大ヒットをころしてしまう違法ソフト、コピーソフト CEDEC講演報告
いつもラクジョブを見ていただきありがとうございます。昨日、CEDECのゲームのお仕事業界研究フェアというところで『ゲーム業界に就職するには？』というタイトルで講演をしてきました。
http://cedec.cesa.or.jp/oshigoto/contents/prg/j07.html
120名ほどの方が集まって頂いたのですが、そこでとても気になることがありました。
ゲーム業界で就職するには、という講演は50分ほどだったのですが、その中で『コピーソフト、違法ダウンロードは絶対にダメ』という話をしました。マジコンや違法にコピーされたゲームソフトなどは絶対にやめたほうがいいよ、という話です。法律的にダメなので、当たり前の話といえば当たり前の話ですが残念ながら違法コピーが蔓延しています。
私がとても気になったのはその話をした時のみんなの反応です。強くうなずく人たちは少数で、何となく聞き流している。それだけではなく、ニタニタしながら聴いている人もいる（これはとても少数でした）。この講演を聞きに来ている人はゲーム業界に入りたいクリエイターの卵たちばかりなのに、本気でこのことの重要性を理解していない。
お金を払うと真剣にプレイする。違法品から真の感動や失望を得ることはできないのです。
身銭を切って買ったものから得た感動や失望が、クリエイターを目指す皆さんの成長に必要な栄養を与えてくれるのです。私も中学生時代、お小遣いだけではどうしてもゲームソフトが買えなくて、新聞配達をしてゲームソフトを買っていました。朝4時に起きて新聞を配り、毎月3万円ほどのお給料がもらえます。その中からゲームを厳選して買うのです。
そしてとても良いゲームに出会えた時は感動もひとしおです。すごく感動する！
しかし、がんばって稼いだお金で買ったソフトがとてもつまらなかったら・・・ものすごくがっかりします。
私もクリエイターを目指していたことがありますが、やはりその原動力になったのはこのような感動を味わうゲームを作りたい！という情熱であったり、こんなつまらないゲームは絶対にいやだ！という想いであったりしました。
しかし、こうした感動や失望は違法に、無料で手に入れたゲームソフトからは感じることができません。無料だからそこまで感動も失望もしないのです。これはクリエイターを目指す人たちにとって、自分の成長、才能をつぶす行為でしかありません。面白いゲームを作りたい！という情熱は、先輩たちが血のにじむ思いで作り上げたゲームから感動したりして生まれるものだと思います。
だから絶対違法コピー、ダウンロードには手をだしてはならない、と改めて思うのと同時に、違法ソフトやコピーソフトが法律違反だからダメ、というだけではなく、どうしてだめなのか、もきちんと伝えていかなければならないなあ、と強く感じました。違法だからダメ、で通じるなら未成年の喫煙、飲酒、はゼロのはずですがなくなりません。
ゲームクリエイターを目指す人達は、違法ソフト、コピーソフトが自分の才能を殺すものだし、業界の発展も妨げるし、いいことが全くないものだと本当に、強く実感してほしいと思いました。ラクジョブを使ってゲーム業界に転職を考えていただいているユーザーの皆様もどうか、業界のために、何より自分たちの才能を殺さないためにも違法ソフト、コピーソフトは使わないでください。それはマイクロソフトのソフトであっても、アドビのソフトであっても、オートデスクのソフトであっても同じです。ゲームソフトだけではなく、開発ソフトも技術者の作品です。
また、そうやってお金を払ってソフトをきちんと買っていると、真剣にプレイしますし、真剣に作ろうと思うはずです。そういう姿勢は必ずクリエイターを目指す人にとっていつかプラスになります。その未来を信じて、自分の才能を殺さないでください。
これも私が講演で話した事ですが、私はゲームが大好きです。（アニメもマンガも好きです）だからどんどん面白いゲームが出てほしい。私自身はクリエイターをあきらめましたが、そんな未来の大ヒットが出るためにこのサイトを運営しています。違法ソフト、コピーソフトはそうした未来の大ヒットを生むかもしれないあなた方クリエイターの卵の可能性を殺してしまいます。どうかよろしくお願いいたします。清水。