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これは無謀か陰謀か? フジテレビ『トロイの木馬』の大胆広告 | |
すっかり彼らも大胆になったものだ。4月18日付の産経・朝日両紙に掲載された、目玉の総本山フジテレビの『トロイの木馬 1時間スペシャル』(4月18日夜7時30分〜)の新聞広告である。
“カラクリの裏を見るのが通ってもんよ”。――陰謀数「6」を“裏”返した反転文字が背景を飾っている。まさに大胆不敵。時代はいよいよここまで来てしまったのである。しかし悲しいことに、陰謀当事者にここまで言われておきながら、危機感はおろか疑問すら抱くことができないのが、彼らの心理情報戦に無防備であり続けた世紀末日本人の姿なのである。 そもそも「ドキュメンタリーとバラエティをミックスしたユニークな番組」と触れ込む番組のタイトルが、なぜ『トロイの木馬』なのか? 言うまでもなくトロイの木馬とは、古代ギリシアの詩人ホメロスによる『イリアス』にうたわれた有名な神話的叙事詩に由来する。伝説的なトロイ戦争の末期、ギリシア軍は腹部に戦士たちを隠した巨大な木馬を戦場に残して撤退したとみせかけ、トロイ軍がそれを城内に運び込んだ夜半、ギリシアの戦士たちが中から飛び出して城門を開き、トロヤを攻め落としたという。 この計略に用いられた木馬が「トロイの木馬」である。その戦術の巧妙さ、狡猾さから、古来“陰謀”の代名詞として用いられてきた。この番組はその名前を堂々とタイトルに冠しているわけである。
にもかかららず、“無謀にも”と来たもんだ。「無謀=陰謀など無い」とでも言いたいのだろうか。われわれがすっかりもてあそばれてしまっていることに、一体どれほどの人が気付くのだろう。 いや、もしかしたらこれはもはや陰謀とは呼べない、彼らのあからさまな、公然たるメッセージと見なした方がいいのかもしれない。 ところで、今回フジテレビのホームページを見ると、“フジテレビホームページのイメージキャラクター「ワールド・ワイド・くも」”という奇妙なキャラクターが登場していることがわかった。
フジテレビの「くも」キャラクター 「ワールド・ワイド・くも」とは、インターネットの通信システムの呼称である「www」、すなわち「ワールド・ワイド・ウェブ(=クモの巣)」から来ている。 この「ウェブweb」が曲者なのである。陰謀家のメッセージがここ埋め込まれている。 「インターネットinternet」と呼ばれるとおり、通信“網”を意味するだけであれば本来「ネットnet=網」で結構なわけである。それがなぜ「ウェブweb=クモの巣」なのか? その秘密は、「インターネットの666」を見よ!
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