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企業・業界動向
クソ暑ッ フィアット従業員が生産ラインを放棄
2007年6月29日
イタリア南部シチリア島にあるフィアット工場で、工場従業員が猛暑のために作業を放棄し、家に帰ってしまう事態が発生した。場所はパレルモ郊外にあるフィアットのテルミニ・イメレーゼ工場。
イタリア各地で気温が40度以上を記録した25日、多くの生産ライン従業員が猛暑のため作業が困難だとして、帰宅し始めた。翌26日も同様に、暑さのため従業員が揃わず、車両の生産がストップしてしまった。
従業員の多くは日給70ユーロ(約1万1000円)を返上してでも休みたかったようで、労働組合幹部は作業環境の早急な改善を求めている。
テルミニ・イメレーゼ工場は、南部の工業振興も兼ねて、1970年に操業を開始した。マフィアによる支配に長年悩んできた地域に健全な労働環境を提供する場として、地元にも歓迎されたプロジェクトだった。
しかし数年前フィアットが経営危機に陥ると、工場閉鎖の対象として取り沙汰され、一時はトヨタに売却されるとの噂さえ流れた。
現在の従業員数は1400人で、ランチア『イプシロン』を生産している。
ちなみにイタリアでは15日、フォード『フォーカス・クーペカプリオレ』や三菱『コルトCZC』を生産しているピニンファリーナのバイロ・カナヴェーゼ工場が竜巻に襲われた。人的被害はなかったが、工場棟の一部が損壊し生産が停止したほか、納車用デポーの車両も被害を受けた。
イタリア自動車業界にとって今月は、天災に悩まされた1カ月だった。
《大矢アキオ》
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