仏西部バンデ(Vendee)県サンローラン・ド・ラ・サル(Saint-Laurent-de-la-Salle)にある養蜂家の巣箱(2008年1月25日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/FRANK ALETRU
【9月1日 AFP】携帯電話の端末や基地局から発生する電磁波が、ミツバチにとって脅威になる可能性があるとの研究結果を、インドPTI通信が伝えた。
インド南部のケララ(Kerala)州で行われた実験から、ミツバチの個体数が激減したのは、携帯電話会社が通信網を拡大しようと、同州全域に設置した基地局が原因であることが明らかになった。
基地局から電磁波が発生すると、巣から出かけて花の蜜を集め、コロニーに栄養を供給する働きバチの「ナビゲーション能力」が損なわれると、研究を行ったSainuddin Pattazhy博士は指摘する。
巣箱の近くに携帯電話を置くと、働きバチは巣箱に戻ることができなくなり、巣箱には女王バチと卵だけが取り残された。携帯電話を置いてから10日以内で、ハチのコロニーは崩壊した。
ケララ州では10万人以上が養蜂業に従事しているため、働きバチの減少は養蜂家の生活を脅かしている。ハチは植生を支えるのに欠かせない受粉を媒介する役割も担っている。
基地局や携帯電話の数がさらに増えれば、ミツバチは10年ほどで姿を消すかもしれないと、Pattazhy博士は警告する。(c)AFP
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