ここから本文エリア 2009総選挙
決戦 景気は生活は2009年08月19日
政権選択を問う総選挙が18日公示され、県内の3選挙区には前職5人、新顔5人の計10人が立候補し、12日間の選挙戦に入った。党派別では自民3人、民主2人、共産、社民各1人、幸福実現3人。公明は自民の3人を推薦し、比例区での戦いに全力を挙げる。国民新党も野党候補2人を推薦した。景気、雇用情勢が悪化する中で迎えた総選挙で、各政党は経済対策や国民生活の下支えを政権公約で打ち出しており、候補者たちは第一声で、党の政策を前面に掲げて支持を訴えた。 与党候補は麻生政権による経済対策の継続を訴えた。3区の自民前職、岩屋毅氏は「麻生総理は『政局より政策』と、4回の予算を組み、ようやく景気は上昇を始めた。輸出、消費が伸び、公共事業も増えた」と与党の実績を強調した。 2区の自民前職、衛藤征士郎氏は「政府が3年がかりで進めている低金利政策や大型減税、補正予算、公共事業などの展開で個人消費を伸ばし、経済を元に戻す」。1区の自民新顔、穴見陽一氏は「少子化問題を解決することが未来への原点だ」として、若者や子どもの支援策が経済回復にもつながると訴えた。 野党側は政府の経済対策を失政と批判し、政権交代を訴えた。 1区の民主前職、吉良州司氏は「この15年間で日本のGDP(国内総生産)はまったく増えていない。国民の生活が豊かにならず、国の借金だけが2・5倍に増えた」と与党を批判。子ども手当など、民主の政権公約は国民一人ひとりを幸せにするものだと強調した。 2区の社民前職、重野安正氏は「東京の地下道では働き盛りの人たちが段ボールに横たわり、川縁のテントに多くの人が生活している」と小泉構造改革による格差の拡大を批判。政府が進める大型公共事業に疑問を投げかけた。 1区の共産新顔、山下魁氏は、派遣切りの問題に触れ「働いても景気が悪くなればあっという間にホームレスになってしまう人が増えている。派遣労働を原則禁止して、正社員が当たり前のルールを作る」と訴えた。 3区の民主前職、横光克彦氏は具体的な政策にはほとんど触れず、「歴史的な決戦の火ぶたが切って落とされた」と力を込め、政権交代の必要性を訴えた。 幸福実現は1区の高畑タヨ子氏、2区の永岡悦子氏、3区の利光哲也氏の新顔3氏が、それぞれ消費税の廃止などを訴えた。 ◆1区 自民新顔、穴見陽一氏は同市の公園で出陣式。支持者約1500人(同)が集まる中、自公両党の参院議員や県議らが応援に駆けつけた。あいさつでマイクを握った衛藤晟一参院議員は「穴見氏の情熱と馬力で支持を拡大できる」と激励した。 共産新顔、山下魁氏は大分市のJR大分駅前で出陣式。支持者ら約100人(同)が見守る中、林田澄孝県委員長が「自公政治を厳しく審判する時がやってきた」と呼びかけると、聴衆から拍手がおこった。「ガンバロー」を三唱し、遊説に出発した。 幸福実現新顔、高畑タヨ子氏は大分市の幸福の科学大分支部で第一声を上げた。 ◆2区 臼杵市の公園であった社民前職、重野安正氏の出陣式には約500人(同)が集結。民主党県連幹部や国民新党関係者に加え、連合大分の嶋崎龍生会長らがあいさつした。村山富市元首相は「平和を求め、日本の政治を変えるための選挙だ」と呼びかけた。 幸福実現新顔、永岡悦子氏は玖珠町で第一声を上げた。 ◆3区 自民前職、岩屋毅氏は午前9時から、同市の公園で出陣式。連立を組む公明党県本部の幹部や支持者約1500人(同)を前に、自民の牧野浩朗県議が「厳しい戦いとなるが、小選挙区は政党を選ぶ選挙ではない。別府からの代表を選ぶ選挙」と話した。 幸福実現新顔、利光哲也氏も同市で出陣式を開いた。
マイタウン大分
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