百貨店大手のJ・フロントリテイリングは25日、松坂屋岡崎店(愛知県岡崎市)を来年1月31日で閉店すると発表。大型ショッピングセンターや専門店などとの競争激化に加え、景気悪化で売り上げ回復のめどが立たないため。J・フロントは昨年10月に横浜松坂屋(横浜市中区)、同12月に今治大丸(愛媛県今治市)を閉店しており、百貨店業界で不採算店の閉鎖が加速している。
岡崎店は売り場面積1万1429平方メートルの小規模店で、市街地の商業ビルの地上5階~地下1階を使い71年に開店。ピークの92年2月期には129億円の売上高を計上した。
しかし、00年に大手スーパー、イオンのショッピングセンター開店などで、顧客が流出。09年2月期の売上高はピークの4割にとどまる50億円まで落ち込んでいた。
従業員93人のうち正社員42人は松坂屋本店(名古屋市中区)などに異動させるが、パートなど51人との契約は打ち切る方針。【宮島寛】
毎日新聞 2009年8月25日 17時49分(最終更新 8月25日 23時55分)