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そごう心斎橋本店、閉店
大阪市中央区の百貨店「そごう心斎橋本店」が31日、閉店した。経営破綻(はたん)による閉店と建て替えを経て復活した「そごう再生のシンボル」だったが、経営が軌道に乗ることなくわずか4年で発祥の地から姿を消すことに。店は改装を経て、11月に隣接する大丸心斎橋店の新館として生まれ変わる。
午後8時前、出口に社員が整列し、店内に蛍の光が流れた。
「ありがとう」「お疲れさん」。
訪れた客が社員に声をかけながら出口へと向かい、最初は笑顔で頭を下げていた社員も、次第に泣き顔になった。名残を惜しむ客は店を出ても立ち去ろうとせず、エントランスが面した御堂筋には数百人の人だかりができた。
「本日までのご愛顧、誠にありがとうございました」。陸川徹店長のあいさつと同時に出口に向かって深々と頭を下げる社員たち。シャッターがゆっくりと降りていくと、周辺を埋め尽くした群衆から拍手が起こった。
常連だったという大阪市阿倍野区の主婦(75)は「店員さんの家族的な応対が気に入っていたのに…。大阪らしい老舗がどんどん消えて寂しい」。閉店を見守った心斎橋筋商店街振興組合の伊達徹理事長(64)は「そごうがある心斎橋が当たり前だった。今はただお疲れさまでしたと言いたい」と話した。
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