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HDMIケーブルを選ぶポイント
HDMIケーブルがだんだんと普及してきた現在ですが、あなたはどうやってHDMIケーブルを選んで購入しますか?ここでは、HDMIケーブル選びを失敗しないためのポイントを紹介します。
HDMIの高画質・高音質を堪能したい場合、HDMI機器(テレビ、レコーダなど)だけでなくHDMIケーブルの品質も重要な要素です。
もちろん、HDMIケーブルがHDMI機器の性能を上げるような働きはしませんが、HDMIケーブルの品質が悪ければHDMIソースの性能を享受できず、高解像度で表示されなかったり、最悪表示すらされません。
せっかく、高画質・高音質を期待し高価なHDMI機器を購入しても、接続するケーブル1本で台無しなってしまう可能性だってあるんです。
ここでは、そんな可能性を回避するためのHDMIケーブルの選び方を紹介します。
まず、HDMIケーブル選定する際に、以下の項目がポイントとなります。
- ケーブルカテゴリ
- メーカーのケーブルに対する専門性
- 認証テスト
- 価格
それでは、1つずつ見ていきましょう。
- ケーブルカテゴリ
- HDMIケーブルには、2種類のカテゴリがあります。
- カテゴリ1(スタンダードとも言われています)
- カテゴリ2(ハイスピードとも言われています)
- 結論を言えば、カテゴリ2対応と謳われているケーブルを選定しましょう。
カテゴリ1と2の違いは、保証されている伝送帯域で、カテゴリ1は75MHz、カテゴリ2は340MHzです。
75MHzは1080iまで対応、340MHzは1080pやWQXGA(2560x1600)にも対応できます。
将来性を考えた場合、カテゴリ2を推奨します。
※実際は、カテゴリ1と謳われているケーブルでも1080p表示される場合もあります。 - 75MHzはあくまで保証値ですが、75MHz以上の伝送帯域に対して不確定であるカテゴリ1のケーブルをリスクを背負ってまで選定する理由はありません。
HDMIは、よくバージョンで表現されますが、ケーブルに関してはHDMIのライセンスをもつHDMI Licensing LLCがカテゴリで分類しています。 - メーカーのケーブルに対する専門性
- 大抵のHDMIケーブルは、金メッキ、三重シールドなどの同じような特長が謳われており、品質の見極めが難しく価格やブランドでしか判断基準がありません。
そこで、目線を変えてみましょう。
そのメーカーで、取り扱っているHDMIケーブルの最大長とそのHDMIケーブルのサポートされている映像フォーマットで、そのメーカーの専門性=HDMIケーブル自体のパフォーマンスが大概わかります。 - 結論を言えば、パッシブ※の15m長ケーブルで1080p対応と謳っているメーカーのHDMIケーブルを選びましょう。
※パッシブとは、イコライザ回路等(信号を補正する回路)が内蔵されていないケーブル。 - HDMIケーブルは、長さが長くなればなるほど信号の減衰によるエラーが生じやすく、5mを超えた場合その傾向が顕著になります。
この部分の解釈目線を変えると、ケーブルに対する専門性がないメーカーを淘汰できます。 -
- 長尺(5m~15m)ケーブルの取扱がないメーカー
→そこまでのノウハウしかないか専門的に扱っていない - パッシブタイプの長尺ケーブルを扱っているが1080p対応と謳っていないメーカー
→1080pと謳えるようなケーブルを開発するノウハウがない - イコライザ付き長尺ケーブル取扱メーカー
→イコライザ無しでは使用に耐えられないケーブル自体のパフォーマンスなので、イコライザを内蔵させ、信号補正をしている(メーカーによっては、これに該当しない場合もあります)
- 長尺(5m~15m)ケーブルの取扱がないメーカー
- 長尺ケーブルに限らず、短いケーブルでも結局はそのメーカーの製造ノウハウが比例して品質に反映されます。
※15m長についての補足
HDMIは、正式には最大長を定義されていませんが、パッシブケーブルの場合は15mまでがATCテスト(下記参照)の対象です。
これは、ケーブル品質が云々ではなくテレビやプロジェクタ等の入力機器に搭載されているレシーバチップの性能に依存するため、15m超えるパッシブケーブルはテストの対象外とされています。 - 認証テスト
- 現在、HDMI認証テスト機関は2つあります。
結論を言えば、以下のテスト認証済みと謳われているケーブルを選定しましょう。- ATC(Authorized Testing Center)
- SimplayHD
- ATCとは、HDMI Licensing LLCが実施している標準的なHDMIテストプログラム。HDMI Licensing LLCはHDMI製品に対してこのテストを義務づけていますが、実際にはこのテストを受けていないケーブルも市場に出回っている場合もあるようです。
- SimplayHDとは、日本ではあまり認知されていませんが、Simplay Labsが実施している現在最上位にあたるHDMIテストプログラム。(SimplayHD認証≧上記のATC認証)
単なるお墨付きではなく、ケーブルでは有名な某メーカーもパスできなかったこともある厳格なテストです。 - 価格
- HDMIケーブルは、価格と品質が完全には比例していません。
あくまで、高価=高品質である可能性が高いと認識したほうが良いでしょう。
逆に、廉価でもコストパフォーマンスに秀でたケーブルがあります。
予算やこだわりに応じて、HDMIケーブルをセレクトしてください。 - ※ここでは、音質について取り分け触れていませんが、基本的には映像品位が優れたケーブルは音声品位も優れています。
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