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田中康夫氏“尼の乱”公明牙城・兵庫8区で金星!

兵庫8区で当選を決め、シャンパン型のクラッカーを鳴らし当選を喜ぶ新党日本・田中康夫氏(中央)

◆ 7期連続当選、冬柴氏退けた ◆

 参院議員からくら替え出馬した元長野県知事の新党日本・田中康夫代表(53)が公明党の牙城・兵庫8区で“金星”を挙げた。7期連続当選していた冬柴鉄三元国交相(73)を退け、堂々の当選。“改国”を訴え続けた田中は「この瞬間から皆様のために奉仕する人間としてまい進したい」と話し、選挙事務所に集まった支持者の拍手喝采(かっさい)を浴びた。

◆ 「この瞬間から皆さまのために奉仕する人間としてまい進する」 ◆

 選挙事務所からあふれた支持者と握手しようとニューヒーローは外に出た。あっという間に大勢の人に囲まれ、カメラのフラッシュを浴びる。自然と“康夫コール”がわき起こり、甲子園帰りの阪神ファンが六甲おろしを歌い始めた。その中心に田中康夫氏がいた。

 「チーム尼崎の精神で日本の目覚めを実現しようという思いが皆さまと一緒になった。この瞬間から皆さまのために奉仕する人間としてまい進する」

 民主の追い風に乗った。鳩山由紀夫代表(62)は26日に尼崎入りした際「仲間」「盟友」との言葉を用いて結束の強さを強調。街頭演説では“鳩山人形”が帯同し、市民にイメージを植え付けた。

 これまで阪神大震災のボランティアや神戸空港反対運動などで関西人にも顔は売れていたが、尼崎には縁もゆかりもない。演説中「邪魔や」「アホタレ」などと痛烈なヤジを浴びたことも一度や二度ではない。それでも親交のある地元出身のコラムニスト・勝谷誠彦氏(48)の応援やタレント・和泉修(47)の訪問などを受け“よそ者”イメージを徐々に一掃していった。

 「最初はちょっとドアを開けて“あんまり開けられへん”と言ってた人が最後は大きく手を振ってくれた。尼崎の皆さんが人間性を回復した12日間だった」。公明党の強い土地で、ついに“山”が動いた。

 尼崎市民に受け入れられた理由について「一番は(河内家)菊水丸師匠のラジオに出てたこと」とキッパリ。かつて放送されていた毎日ラジオの「さてはトコトン菊水丸」出演によって自身の理論や人間性を理解してもらえたと自己分析した。

 入閣については「わたしをひとつの装置として日本のためにどう生かすか、鳩山さんが考えること」と“新総理”に一任する構え。応援演説で勝谷氏が「明治維新、太平洋戦争に次ぐ3度目の変革の時」と指摘した今夏以降、田中氏はどんな役割を果たすのか。“尼崎ドリーム”はこれからが本番だ。

[ 2009年8月31日付 ]

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