社会
自民支持層2割、無党派層5割が民主へ 出口調査分析
「政権選択」が最大の焦点となった衆院選。民主圧勝の背景を、神戸新聞社が兵庫県内で実施した出口調査から探ると、無党派層に加え、自民支持層の一部も民主支持に回ったことがうかがえる。有権者が重視した政策は「経済・雇用」「医療・福祉」と続いた。(有効回答5009サンプル。四捨五入の関係で比率の合計は必ずしも100%にならない)
「小泉旋風」が吹き荒れた4年前と対照的に、民主が圧倒的な勝利を収めた今回の衆院選。出口調査の分析結果からは、「政権交代」を訴え続けた民主の勢いに、自民支持層も突き動かされていたことが鮮明に浮かび上がった。
比例代表でどの政党に投票したかを、普段の支持政党別に分析すると、自民支持層のうち、自民に投票したのは61・6%にとどまり、連立与党の公明を選んだのも6・3%。22・8%が民主に流れた。公明支持層も、4・5%が民主に票を投じた。
対照的に、民主支持層は85・6%が民主を選択。自民、公明には1・2%ずつしか流れなかった。さらに、民主は共産支持層の16・1%、社民支持層の25・7%からも票を集めた。
小選挙区でも同様の傾向がうかがえる。自民支持層が民主の公認・推薦候補に流れた割合は、県内12選挙区で15・2〜36・7%。逆に民主支持層が与党候補に投票した割合は、9区(26・5%)、4区(11・2%)を除く10選挙区で一けた。このうち7選挙区は5%に届かなかった。民主への強烈な追い風が、有権者の支持政党を超えて吹いていたことを示す結果となった。(溝田幸弘)
近年、勝敗の鍵を握るようになったとされる無党派層は、今回どう動いたのか。「支持政党なし」と答えた人の54・5%が比例で民主に投票し、2005年の前回衆院選での37・6%を大幅に上回り、地滑り的勝利に貢献した。
当時の小泉純一郎首相が掲げた「郵政民営化」が焦点となった05年は、無党派層を民主と自民で二分。民主にわずかに及ばなかったものの、自民を34・5%が支持し、大勝につながった。今回は、民主が自民を圧倒、大躍進の原動力となった。
連立与党の公明への支持は05年から減少。「建設的野党」を訴えた共産は微増し、社民は減らした。
県内の無党派層の割合は36・3%。年代別でみると、20、30代はともに半数を超え、40代はほぼ半数。60代、70代以上はいずれも10%台にとどまった。男性の34・2%、女性の39・2%を占めた。(小西博美)
(8/31 11:10)
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