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“サトエリ”も注目の「PRE−PRIDE.5」
江、光岡に続くスター候補は、井上克也!



「PRE−PRIDE.5」を企画している番組「PRIDE王」のナビゲーターを務める佐藤江梨子【スポーツナビ】




■新たなスター候補を発掘!

 9月15日(日)、お台場メディアージュにて「PRE−PRIDE.5」が開催された。「PRE−PRIDE」とは、東海テレビの情報番組「PRIDE王」の人気企画で、未来のファイターを発掘するプロジェクトとして行われている大会だ。これまでに4度の大会開催を実現し、初代王者の江宗勲、2代目王者の光岡映二(共に和術慧舟会)は、“PRIDEの登竜門”とも呼ばれる「キング・オブ・ケイジ」や「THE BEST」に出場し、勝利を挙げるなど、次世代を狙うスター候補を生み出している。 今大会は、番組の厳しいオーディションで選考された7名と、2代目王者の光岡映二の強い推薦を受けて参戦が決定した井上克也の計8名によるトーナメント方式で行われた。1R5分、インターバル2分、2R3分で延長戦はなし(決勝のみ3分の延長戦あり)。大会開幕にあたり、主催者であるドリームステージエンターテインメント(以下DSE)の森下社長より挨拶があり、若い選手たちに実力とキャラクターを存分に発揮して欲しいと激励の言葉を送った。

 大会の幕開けとなる1回戦第1試合は、遠藤誠(高田道場)vs坂東正義(G−スクエア)の組み合わせだったが、遠藤が発熱のためにドクターストップの宣告を受け、坂東が不戦勝で2回戦に進出。遠藤は、オーディションでリンゴを握りつぶすというパフォーマンスがモニターで紹介され、会場が沸いた選手だっただけに残念な試合結果となった。

 1回戦第2試合は、“目黒のシュルト”と紹介されたアラン・バラード(高田道場)と鬼頭潤(The Body Box)の一戦。マスクを被って登場したアランは入場直後、応援に来た知人を相手に乱闘まがいのパフォーマンスをしてみせた。また、セコンドには松井大二郎の姿もあった。鬼頭が打撃を嫌ってグラウンドへ持ち込もうとするが、打撃で攻勢点を稼いだアランが判定勝ちを収めた。

 1回戦第3試合は、柔道とキックボクシングをベースとする井村允伸(S−ファイブ)vs伊原夏樹(和術慧舟会所属)。試合は、1R36秒で井村が鮮やかな逆十字固めを極めて1本勝ちし、柔道2段の実力を発揮した。一方の伊原は本来、「PRE−PRIDE.4」に出場する予定だったものの実力不足を理由に出場を断念することになった経緯があり、雪辱を果たすべくリングに上がったが、無念の1回戦敗退となった。

 1回戦の最終試合は、自称“コンパ王”早川弘晃(和術慧舟会)vs井上克也(和術慧舟会)。共に和術慧舟会に所属する選手同士の対戦となったが、井上が得意のグラウンドで終始上を取って優位に試合を展開。大学時代にインカレ2位(グレコローマン)、グレコローマン選手権2位、2002コンバットレスリング3位と申し分ない戦績を持つ井上が、判定勝ちで2回戦へと駒を進めた。

■白熱の準決勝、そして……

 休憩を挟んで準決勝が開始。第1試合は、「坂東vsアラン」という最も身長差のある(21センチ)組み合わせとなった。圧倒的な体格から前蹴りを放つアランに対し、坂東も小気味良いローキックを放って応戦するが、2R開始直後にアランの右ひざ蹴りを顔面にまともに食らうとダウン。アランがパンチのラッシュで追撃したところで、レフェリーが試合終了を宣告。2R0分15秒のTKOでアランが決勝進出を決めた。

 もう一方の準決勝では、井村と井上が好勝負を繰り広げた。スピードのある打撃戦では、ほぼ互角の両者だったが、グラウンドでのポジション争いでは井上が1枚上回った。得意とするカレリンズリフトをルールによって封印されたものの、うまく井村をコントロールし、判定勝利を収めた。これで決勝戦のカードは「アランvs井上」となった。

 準決勝終了後は、選手が休憩に入るため会場ではイベントが行われた。司会を務める、格闘技評論家の谷川貞治とPRIDEルールディレクターの島田裕二、さらにはラウンドガールとのジャンケン大会に勝った観客同士が決勝を行い、勝者には豪華なPRIDEグッズなどがプレゼントされた(PRIDEグッズを買うなら、こちら!)。ジャンケンの不正行為を裁くのは、なんと先日の「Dynamite!」で「吉田秀彦vsホイス・グレイシー」を裁いた野口レフェリー。また、ジャンケン大会の後は、司会を務める2人によるトークショーが行われた。

■井上克也、見事な1本勝ちで優勝

 第5代王者を争う決勝戦は、長身を活かした打撃で勝ち抜いたアランとグラウンドで持ち味を発揮してきた井上の対戦。スタンドでは、やはりアランが圧倒的に優位に立つ。距離を取ろうとする井上を捕まえると、そのまま前進。ひざ蹴りを放ちながらロープ際へ詰めていく。しかし、そこからは井上のペースで試合は進む。ロープ際から得意のグラウンド勝負へ持ち込むとポジションを譲らない。井上は、アランの腕を取ると関節を極めにかかる。しかし、アランも大きな体を動かして、これを外してゆく。井上は何度となく同様のチャンスを迎えるが極めきれない。それでも次々とポジションを変化させながら、しつこく腕を狙っていくと、1R4分35秒、ついに腕絡みを極めてアランを仕留めた。

 優勝者の井上には、番組でナビゲーターを務めているタレントの佐藤江梨子から花束が贈られた。リング上のインタビューでは、「(アラン選手とは)体重差があって大変だったのでは」との質問にも「実際には5キロぐらいしかないので大丈夫。身長差はあったけど」と落ち着いて答え、「初代王者の江さんや(推薦してくれた)光岡さんとかもPRIDEに出場するようになると思いますけど、自分も早くPRIDEのリングに上がれるように練習を頑張っていきたいと思うので、皆さん応援よろしくお願いします」と早くも今後の展開を視野に入れた、力強いコメントを残した。



■森下社長 「近い将来、PRIDEのリングに上がる選手に成長する」(総評)

 選手の皆さん、お疲れ様でした。ご来場の皆さん、ありがとうございました。見て頂いた通り、若い選手らしい戦いを見せてくれたと思います。彼らは近い将来、もっともっと大きなイベントに参加してくれるような選手に成長していくと思いますので、応援をよろしくお願い致します。PRIDEのリングには、もう少し練習をして頂かないと出場は出来ないかと思いますが、今の気持ちを忘れずに練習に励めば、近い将来にはPRIDEのリングにも上がれるような素晴らしい選手に成長していくと思います。皆さんのご支援が彼らの1番のエネルギーとなりますのでよろしくお願いします。


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