21日午後、代表選挙集会において、来賓として訪れた日本労働組合総連合会会長の高木剛氏、作曲家の三枝成彰氏、ジャーナリストで前経済同友会副代表幹事の下村満子氏、京セラ株式会社名誉会長の稲盛和夫氏が挨拶、政権交代が可能な国づくり、真の民主主義国家への第一歩として政権奪取に向けて一致団結するよう激励した。
●日本労働組合総連合会会長 高木剛氏
来る選挙へ向けての決起集会のような気分で今日はお邪魔した。10月26日か11月9日かと具体的な選挙日程までうんぬんされる状況だが、何で1年のうちに2度も総理が変わるのか。国民もあきれていると思う。政治を変えるには政権を交代させることが一番の近道。民主党結党10年、いよいよ政権を展望する状況になり、政権交代の実現が最大のターゲット。昨年の合言葉は「逆転の夏」。今度の衆院選の合言葉は「政権交代の秋(とき)」。私たちは応援団。力をあわせて謙虚に運動に取り組みたい。政権交代の秋を実現するために頑張りあおう。
●作曲家 三枝成彰氏
はじめに、民主党のロゴマークの2つの円『民の力』の結合の象徴であり、下の円は成長、融合の過程であるという意味で丸くなっていないが、(マークをデザインした)デザイナーの浅葉克己氏と会った際に、政権をとったら丸にしようかとの提案があったとのエピソードを紹介。また、自身は長い間民主党のファンで応援してきたことで自民党から妨害が多々あり、「これまでに10億円くらい損しているので生きているうちに取り戻したい」と述べ、会場の笑いを誘った。戦後60年、躁(そう)の時代が続いてきたが今は鬱(うつ)の時代であるとの見方を示したうえで、経験したことのない不景気な時代には思い切ったことをしないと変わらないと主張。日本は明治、戦後含めて日本人自ら決意したことがなかったが、今こそ思い切ったことが必要であるとして、政権交代の決意をと熱いエールを送った。
●ジャーナリスト・前経済同友会副代表幹事 下村満子氏
「決戦の時が近づいてきた」と表明。一人の日本国民として、ジャーナリストとして、一党独裁、政権交代のない民主主義はありえないとして「政権交代は民主主義の悲願である」と熱く訴えた。そのうえで、政治に限らず権力の座に長くいると組織は腐ると指摘。民主党は守るべき権力、お金がないことが最大の強みになると分析、日本のため、日本の未来のため、日本国民のために本気になって取り組んでほしいと求めた。
また、現在山積する問題全てこれまでの政治の結果であるにも係らず、この危機を他人事のように批判し、改革を叫ぶ年自民党の総裁選に触れ、「これまで政権与党で何十年できなかったことがやれるとは思わない」と切り捨てると、「何が何でも政権交代です」と明言。政権奪取に向けて一致団結するよう要請した。
●京セラ株式会社名誉会長 稲盛和夫氏
5年前の2003年10月掲載した、「政権交代可能な国をつくろう」という意見広告を紹介し、国民が主権者として政党の政策の良し悪しを判断、選挙で政権選択を行う環境をつくることが必要であると明言。戦後60年、明治から140年間も一党独裁が続いた日本の民主主義に疑問を投げかけ、政権交代への国民からの期待も高まる中、政権交代が可能な政治の土壌をつくるべきだと強調した。そのことで政治の世界に緊張感が生まれると効果を述べ、もし今ここで政権交代が成しえなかった場合、真の民主主義が遠ざかっていくのではないかとの危惧を表明。小異を捨て大同について一致団結することが大切であるとした。
さらに、与党あるいは評論家たちからの、民主党が政権をとった場合、政策に対する財源の裏づけがないとする指摘について、中小企業の創始者、研究者の立場から反論。「新しいことを築いていくのには条件が揃ってできるのではない。夢があって、目標があって思いがあって、その思いに向かって努力するこが必要なのである。何もないというのはその通り。ないものを我々はやろうとしている。それが新しいものをやろうとしている絶対条件である」と述べ、民主党の思いに共感を寄せ、激励した。
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