東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

人生預けられますか・ギャンブルじゃない 自民 露骨に民主を批判

2009年8月7日 夕刊

写真

 政権選択の衆院選を前に、自民党が、民主党を一方的に批判する「ネガティブキャンペーン」で攻勢をかけている。政権与党の自民党は、これまでの選挙では、自分たちのPRが中心で露骨な野党批判には抑制的だったが、苦戦が予想される今回は、なりふり構わずライバル攻撃に走っているようだ。 

  (政治部・清水俊介)

 自民党の民主党攻撃で最も注目を集めているのは、ネット限定のアニメCM。民主党の鳩山由紀夫代表に似た男性が「僕の方が君を幸せにできる。僕に交代してみないか」と語りかけ、女性が「お金は大丈夫?」と尋ねると、男性は「細かいことは結婚してから考えるよ」。CMは「根拠のない自信に人生を預けられますか?」という問いかけで終わる。民主党の財源論を批判するものだ。

 このCMは、若者らの間で口コミで広がり、これまでに五十万回以上、閲覧されているという。

 このほか、自民党のホームページ(HP)には、マニフェストの紹介に続いて、民主党の体質や政策を批判する特集も組まれている。

 さらに、同党は「政治は、ギャンブルじゃない」というタイトルの民主党批判のパンフレットも作製。約二百万部を各候補の事務所などに配った。

 米国の選挙では、ネガティブキャンペーンは頻繁に行われる。学習院女子大の石沢靖治教授は「ネガティブキャンペーンは新聞やテレビが取り上げて話題になることで、威力が倍加する」と指摘。

 今回の自民党のネットCMなどについて、石沢教授は「話題になったという意味で、理にかなった戦略。ネガティブキャンペーンは、それが真実であるならば悪いことではない」と話す。

 

この記事を印刷する