ここから本文です

自民、惨敗にぼうぜん自失=前途多難な党再生−衆院選

8月31日1時2分配信 時事通信

 自民党は30日夜、衆院選惨敗に、ぼうぜん自失の状態だ。圧勝した前回の郵政選挙とは一変し、党幹部や派閥領袖らが選挙区で相次ぎ落選。今後の党運営に混乱が生じることは必至だ。党内からは「党存亡の危機」(中堅)との声も上がった。
 麻生太郎首相(自民党総裁)は同日夜のテレビ番組で、敗因について「自民党に対する積年の不信や不満がこの選挙に集約された」と述べた。安倍晋三元首相、福田康夫前首相が相次いで政権を投げ出したことも念頭に、首相は「毎年、総裁が代わらざる得ない状態は、(敗因の)一つだ」とも指摘した。
 自民党は衆院選で「政権交代」を掲げる民主党に対抗し、「責任力」を訴えた。民主党の外交・安保政策や財源問題の不明確さなどを追及して、ネガティブキャンペーンを展開。劣勢挽回(ばんかい)を狙ったこうした主張も、大多数の有権者には届かず、首相は「自分の力不足を感じている」と肩を落とした。
 政権与党から野党に転落し、首相は自民党総裁を辞任する意向を表明。同党は後継選びに着手するが、有力な「ポスト麻生」は見当たらないのが現状だ。国民的人気の高い舛添要一厚生労働相の名前が出ているものの、参院議員の総裁就任の例はなく、「舛添総裁」への異論は少なくない。
 9月中旬の特別国会前に総裁選を実施するのは困難と判断。首相指名選挙では、麻生総裁に投票する方向で調整する方針。しかし、党内では「自民敗北の戦犯である麻生さんの名前は書けない」との反発もあり、総裁選の実施時期や方法をめぐって混乱する可能性もある。
 さらに、細田博之幹事長ら党執行部も辞任するため、党内からは「党再建に向け、屋台骨になるべき人材が残っていない」との悲鳴も漏れる。 

【関連ニュース】
【総選挙特集】開票速報
〔写真ニュース〕感想を述べる志位委員長=衆院選
〔写真ニュース〕自民党の細田幹事長=衆院選
〔写真ニュース〕まばらなバラと自民党幹部=衆院選
〔写真ニュース〕厳しい表情で席を立つ麻生首相=衆院選

最終更新:8月31日5時38分

時事通信

 

この話題に関するブログ 25件

関連トピックス

この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます

衆院選2009 - 投票日:8月30日(日)

ブログパーツ

国内トピックス

nikkeiBPnet on Yahoo!ニュース