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自民惨敗…予想以上の181議席減/衆院選

 第45回衆院選は30日、投開票され、民主党が全国ので自民党の議席を奪い308議席を獲得、政権も奪った。自民党は過去最低の223議席を大幅に下回り、119議席で野党に転落。首相経験者も「小沢ガールズ」に猛追された。前回の小泉劇場は、民主党劇場に激変。麻生太郎首相(68)は責任をとり、辞任表明したが、敗因は「自民党に対する積年の不満」としただけで自身の問題は一切触れなかった。予想を上回る惨敗で、自民党は多くの人材を失い、組織の弱体化は避けられない。ぼろぼろになった党の再建には、いばらの道が待ち受けている。

 午後9時すぎ、麻生氏はお通夜のような雰囲気の自民党本部に現れた。326人の候補者の名前が書かれたボードに、当選のバラはつかず余白だらけ。本来、党総裁が行う当選者へのバラ付けを、麻生氏は一切しなかった。無表情を装っていたが、異例の対応に、動揺が垣間見えた。

 報道陣に質問される前に、自分から「力不足を感じた。私は責任を負わなければならない」と、辞任を切り出した。「特別国会の首相指名選挙までは、首相を続ける」と、事実上の退陣表明まですませた。あまりの負けっぷりに、ぼうぜん自失の状態だった。

 敗因を「自民党への積年の不平不満をぬぐい去れなかった。その責任を負うさだめであり、宿命と甘受している」と分析。失言や漢字の誤読など、麻生氏個人の問題が批判を招いたことについては「私への不信は真剣に受け止めたい」と、敗因にはしなかった。「なぜ“NO”を突きつけられたのか」と問われると「国民に聞いてみないと、分からない」と、投げやりだった。自らも10回目の当選を果たしたが、実は苦戦を強いられ、当確が出るまで約2時間かかり、一時は民主候補との接戦が伝えられた。麻生氏が認めなくても、1つの敗因は地元の有権者がはっきり示していた。

 過去最低でも223議席を獲得した自民党が、歴史的、壊滅的惨敗。小選挙区では沖縄、新潟、愛知、山梨、埼玉、長野、静岡、長崎など8県で民主党に独占を許した。海部俊樹元首相(78)が落選したのをはじめ、山崎拓前副総裁(72)や太田誠一元総務庁長官(63)らが議席を失い、小泉チルドレンと呼ばれた新人議員も、ほとんどが永田町を去る。民主党は300小選挙区のうち221議席を獲得。自民党と対決した263選挙区でも、213勝と圧勝、自民党は64議席にとどまった。

 森喜朗元首相(72)は新人候補に接戦の末辛勝したが、現職閣僚の野田聖子消費者行政担当相(48)、大臣経験者、派閥の領袖クラスも小選挙区敗北に追い込まれた。森氏は大接戦となり、キングメーカーの面影も消えた。麻生氏は党の歴史に汚点を残し、惨敗の原因をつくった。

 自民党は300近くあった議席が半減以下になった。93年の野党転落時とは比較にならないほど弱体化、誰が総裁に選ばれても、再建への道は険しい。ベテランの落選で、国会運営にも支障が出るとみられる。政権交代に沸く民主党とは対照的な自民党に、未来はあるのか。

 [2009年8月31日8時32分 紙面から]


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