“万年筆好きの方々“と“初めて使う方”との大きな違いは、求められるペン先の太さに顕著に表れます。
“万年筆好きの方々”が御注文されるのはほとんどがBから3Bの森山モデルと呼ばれている調整をほどこしたものやクロスポイントで極太ペン先でしたが、“初めて使う方”は当然とも言えるのですが、EF、F、Mの太さです。
そこで私にとって問題になるのが、ニブポイント(イリヂウム)の長さです。EF、Fはニブポイントの長さが短いものがあり、「万年筆は一生モノ」が信念の私にとっては、この短さがとても気になるところです。そこでEF、F、場合によってはMまでBから研ぎ出して、それぞれの太さにして販売することにしたのです。もうすでに多くのお客様にはBから研ぎ出したEFやFをお使いいただいています。
Bから研ぎ出すとニブポイントの長さが2〜3倍になり「一生モノ」として自信を持って嫁入りさせられます。また万年筆を使い慣れてくると太字が好きになる傾向があるのですが、ペン先は太く調整することが出来ず交換するしかありません。ただペン先交換の費用は、その製品価格の60〜70%にもなり余りお奨めできません。しかしBから研ぎ出したEFやFは一ランク太くすることはもちろん、Bまで太くすることも不可能ではありません。
以上二つの理由により、EF、F場合によってはMまでBから研ぎ出しているので、本日はその画像をお見せして、皆様の目で確認していただくことにいたしました。
この画像はニブポイントを下(紙に当たる面)から写したモノである。ご覧いただくと、左端のメーカーのEFと真ん中のBから研ぎ出したEFの長さの違いがよく判ると思う。またBから研ぎ出したEFと右端のメーカーのBの下部(金)を比べると、研ぎ出したEFの方が長いのは、金の中に埋まっていたポイントが研いだ為に出てきたからである。
この画像は、【画像1】の右側面から写したもの。この画像でも、メーカーのEFとBから研ぎ出したEFのニブポイントの長さの違いがよく判ると思う。Bから研ぎ出したEFとメーカーのBのポイントの長さの違いは画像1と同じで、Bの方がポイントが金に埋もれている為。
それぞれのペン先で実際に書いた筆記線の太さのサンプルである。
研ぎ出したEFの方がメーカーのEFより細いのは、先端が球状に研がれているので、紙面に接するポイント部分が短い為である。恐らく画面で見た感じでは、Bから研ぎ出したEFの方が大きい為に太く書けると思われると思うが、それは上記の理由により細く書けるということである。
これはあるメーカーからニブポイント(イリヂウム)の特大(1.7〜1.8ミリ)をつけ放しにして出してもらったものを研ぎ出した。これは私が使う為に最高に太く書ける様に研ぎ出した為にあまり美しい形状にはなっていないが、太さに重点を置いた為で、そんな見方をしてほしい。研いでいない玉を見る機会も少ないと思うので。御参考まで。
これらは今回お見せした4本のペンポイントを一つの画面にDR.K.Kがしてくれたもので、コメントの必要もないと思うが、Bと玉から研ぎ出した大きさを比べていただけるとその大きさが比較できるのではないか。
さて、楽しんでいただけたでしょうか。
フルハルターではこの様にお客様の御要望に応じて(というよりも森山の押し売りかも知れないが)、自在にニブポイントを研ぎ出すことができます。森山モデルと呼ばれている極太のペン先が「フルハルター」というイメージが出来上がっているのではないかと思うのですが、実は超々極細から超々極太(クロスポイント)まで、使われる方の御要望にお応えしております。決して極太のフルハルターだけではなく、これからは極細もフルハルターにしてゆきたいと願っています。
そしてそのニブポイントも太さには関係なく、「四角」「丸形」「三角」と、いろいろな形状に研ぎ上げることができます。ニブポイントのその形状により、それぞれで書かれた文字は違った表情を見せてくれ、それがまた使われる方の好みで好き嫌いが決まるのです。また例えば「三角」と言っても、底辺の狭い三角から広い三角にするかによって表情が違ってきます。「四角」「丸形」も同じです。またそのうちに機会があれば、それぞれの形状に研ぎだしたニブポイントの画像をお見せしたいと考えております。
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