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米は「鳩山政権」に警戒感 現実路線を期待
このニュースのトピックス:政権交代
【ワシントン=有元隆志】AP通信やCNNテレビは30日朝(日本時間同日夜)、自民党の「大敗北」と「民主党政権」の誕生を伝えた。米政府の反応は出ていないが、米国では民主党が政権の座につけばより現実的な対米政策をとるとの期待感もある一方で、インド洋での海上自衛隊による給油活動の中止など、日米同盟に悪影響を与える政策を打ち出してくるのではないかとの警戒感も少なくない。
オバマ政権に近い米シンクタンク外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員は、民主党が公約で「対等な日米関係」を打ち出したことについて「言葉遣いは心配していない」としながらも、「政策の優先順位を注意深く見守る」と語った。インド洋での給油活動の撤退方針については、「問題は日本がアフガニスタン再建のために各国と活動したいのかどうかだ」と述べ、給油活動に代わる具体的な貢献策を早期に打ち出すべきと指摘する。
鳩山由紀夫代表がオバマ大統領との会談で、日本に核兵器を持ち込まないよう提起する考えを示していることについては、「核の傘による拡大抑止が日本の安全保障にどれだけ必要か明確にすることだ。(核持ち込みという)手続き論が優先すると、ワシントンの混乱を招く」と疑問を示す。
保守系シンクタンク・ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員は「民主党の勝利が日米安全保障分野に与える影響を懸念している」と述べた。北朝鮮政策に関しては「自民党と大きな違いはない」としたうえで、北朝鮮が政権交代をとらえて、対話に向けた働きかけをしている可能性があるとした。
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