「ハイヤーセルフ」という言葉があります。
文字通り訳すと、「高位の自分」(Higher Self)という意味です。
人は、いろいろな可能性を持って生まれてくる存在です。だんだんと成長するにつれて、それは植物の種子のように、その人の本質的な部分(=個性)となってしだいに開花します。
現実の人間は不完全なものです。すべてが完璧な人はいません。
しかも、大人になるにつれて、余計な「我」や「常識」や「固定観念」などの現実の垢がだんだんこびりついてきます。
しかし、どんなに齢を取っても、その人の本質的な部分は変わらない気がします。
それを言葉で何と呼べばよいのか分かりません。個性、良心、魂、本質、才能、波動、光…などさまざまな捉え方があると思います。
人は自分自身のことは意外と分からないものです。自分にどんな良さがあるのか、人と違ってどんな個性があるのが、どんなに素晴らしい輝きがあるのか。。。
ですが、生きているかぎり、すべての人はあらゆるメッセージを発し続けている存在だと感じます。それは、笑顔1つにもその人らしさが現れるし、文字1つにもその人らしさが現れるものだと思います。
ですから、たった一言のコトバ、たった1つの笑顔、たった一文字の中にも、その人らしさが現れるわけです。
たとえば、ブログは文字(および画像)が中心ですが、いろいろな人のブログを見ているうちに、それぞれその人独自の波長があることを感じるようになりました。
それは色彩であったり、音であったり、香りであったり、風のようなものであったり、文字ではなかなか表しにくい印象です。
ブログは「文字」という限定された記号を用いて情報を発信するものですので、その分だけ、その人自身の本質が純度高く現れているような気がしてなりません。
「ハイヤーセルフ」という存在もその1つです。
ハイヤーセルフとは、その人自身の上位の自我ということですから、その人が意識できる部分を含んだ、はるかに拡大した意識だと考えています。
それは、人格をもった存在とも少し違う気がします。
私が感じるのは、色、音、香り、風、輝きなど、いわゆる波長(波動)に近いものです。
それは人によってすべて異なります。
私が感じるハイヤーセルフのイメージは、人によっては天使のように純粋な波動であったり、女神さまのように慈愛に満ちた波動であったり、叡智に満ちた威厳ある存在のようであったり、科学者や音楽家のようにインスピレーションに満ちた存在であったり、人によってまさに千差万別なのです。
いろいろブログを拝見しているうちに、一人として同じ印象の人はいないことに気づきました。それは、人格というよりも、自然の様々な動植物、鉱物、大地、山、川、風などと同じように、自然のエネルギーがそのまま存在しているような印象なのです。
ですが、古来から世界中で、天使や龍や精霊の存在が伝説として残っているように、ある種の普遍的な波長というものが存在していることも強く感じます。
一番上の絵は、あるブロガーさんのハイヤーセルフの印象を線と色彩で表現したものです。
記事を読んで感じた印象をそのまま絵にしてみたものですが、下書きなしで油性ボールペンでスケッチし、あとから水彩で色をつけてみました。
第一印象は「色と光」でした。ちょうど朝日がさしこむような柔らかい金色の光です。その光のグラデーションの中、軽やかな音が響く感じもありました。音楽家であれば、それがインスピレーションになって、おそらく曲想のヒントになるのだと思います。さらに、香りも感じました。さわやかな花のような香りです。同時に、温かさと優しさ、無邪気さ、天真爛漫な波長も感じました。
あくまでも線と色という限定された記号を用いた情報ですので、完全に正確にお伝えするのは難しいのですが、私が感じた印象を絵画的に表現すると、上記のようなイメージ画のようになったのです。
出来上がってからよくよく見ると、古来から伝わっている「天使」(エンジェル)のイメージにとても近いことに気づきました。
ご本人の了解なしに描いたのですが、あとで確認したところ、どうやらご本人の風貌にも似ているようです。
自分で自分の顔を直接見ることが出来ないのと同じように、自分のハイヤーセルフはなかなか見えにくいと思います。
ほかにも、お気に入りブロガーさんのブログ記事から感じる印象を数点、イメージ画にしてみました。
以下は、姿や形などはなく、ほとんど色だけという感じなんですが、その奥に眠るように佇んでいる女神さまのようなお姿を感じます。娘のようでもあり、母のようでもあり、少女のようでもあり、子供のようでもあり、老成したようでもあり、無垢の赤ちゃんのようでもあり、繊細で多次元的な波動を持った方のイメージです。(クリックすると拡大できます)
以下は、一番上のイメージと似ていますが、もう少し知的な印象のあるブログ記事にインスピレーションを得て描いたものです。こちらは、どちらかというとブルーの叡智という感じがします。
いずれにしても、同じ人でも、日によって異なるイメージを感じます。それは、その人の個性だけでなく、住んでいる場所、周囲の自然、ファッションや持ち物などを含めたイメージのようです。逆に言えば、その人の周囲の環境すべてが、その人自身の存在の本質を表しているかのようにも思えます。
言い換えれば、そうしたイメージは、その人の周囲にある、刻々と変化する森羅万象のエネルギーを表しているのかもしれません。
おそらくそうしたものをすべて包含したもの全体が「ハイヤーセルフ」と呼ばれているものの正体ではないかと考えています。
ですから、私の感じるハイヤーセルフとは、人格ではありません。
その人の持つエネルギーや波長に加えて、その人が住んでいる風土、自然、持ち物、好きな動植物などのすべてのエネルギーの総体であると感じます。
人はおおいなる大自然の一部です。
「ハイヤーセルフ」という言葉をキーワードとして考えれば、すべての人にとって、自分が意識できる小さな部分だけを「自分」だと考える時代は、もうそろそろ卒業してもよいのではないか、という気がしました。
最後になりましたが、今回の作品画像の掲載を快く承諾していただいた楽天ブロガーの方々に心よりお礼申し上げます。
追伸:
いつもお越しいただきありがとうございます。身辺の多忙のため、当ブログの更新は9月上旬までとさせていただきます。次回の更新は未定ですが、9月の第一週はできるかぎり頻繁に記事をアップしたいと思います。