それはどこかにあって、どこにも無い。
誰もが入れて、誰も入れない。
永遠であって、刹那的な、

子供のための、秘密の王国。


入国条件はただ一つ。

その体が、その心が、純真無垢な少年であること。


もし貴方がか弱い子供で、
何かを恐れ、
何かから逃げ、
誰かを守りたいと望んだならば―――

この王国に、来て下さい。

貴方が大人になるその日まで、国は一心にかけて、貴方のことをお守りします。


ただ、

もし、貴方がこの国へ訪れることがあったなら…
―――1つだけ、気を付けて下さい。


貴方がもし、我らが天敵の『大人』ならば。

国は、容赦なく、

貴方を、

殺します。



『大人』は虐げて虐げて痛みつけて殺す。それが、僕たちの平和だった。









   登場人物

no image コマドリ

子供たちが支配する不条理な王国に閉じ込められ、
いつかは殺されるクックロビン。
本名は別にあるようだが、『未完成の王国』に入国した時点で自分をリセットされ、名前も記憶も奪われた。
ダフネにコマドリと名付けられ、以後、それが彼の名前となる。
記憶を消されたため詳細は曖昧だが、恐らく、ごくごく普通な人生を歩んでいた、
そこそこの歳の大人である、らしい。
『未完成の王国』の住人である子供が共通して不快感を持つ『大人』なのだが、
何故か彼は殺しても死なず、生き返る。
極めて常識的、そこそこ冷静な性格で、局地的に理論的かつ理性的。
『未完成の王国』ではその性格が災いとなることも多い。
ダフネ

『未完成の王国』の王様。役割は支配人。
子供たちの中では一番年上で、子供たちは基本的に彼の指示に従う。
プライドが高く高圧的で、何者でも自分の上位・対等であることは許さない。
対等な立場であるべき自分のおともだちのローリエを無理やり蹴落とし、
その能力を奪った。
能力は『おしかり』で、彼の目を見て規定の意味の言葉を吐かれた相手は、
言いようの無い罪悪感にさいなまれ、心が軋み、身動きも取れなくなる。
ローリエ

ダフネの契約相手のおともだち。
青年の姿をしているが彼は『大人』ではなく、
子供たちと意思の疎通を取るために入れ物としてその体を使っているだけ。
能力をダフネに奪われているため、おともだちでありながら無能で、
それを理由に毎日ダフネにこき使われている。
しかし本人は飄々としていて、呑気かつ頭の機転が良い方なので
ダフネのどんなワガママ・無理難題も何となくやり過ごしている。
マリア

聖母の名前をしている少年。役割は受付係。
普段は物腰柔らかく、落ち着いた言動と大人しい行動をとっているが
自分と自分の兄に有害なものと『大人』には容赦が無い。
コマドリも例外ではなく、彼に対し陰湿な嫌がらせを繰り返す。
右腕を骨折していて常にギブスを巻いている。
そのため、直接的な『大人』との戦いには参加せず、おともだちも居ない。
カンダタ

子供たちの中で唯一の日本人で、一番年下。役割は警備員。
礼儀正しく生真面目で、全員に対し敬語を使う。
年上は敬うものと考えているので、コマドリに対してもそれなりの態度で接する。
真っ黒な日本刀を持っていて、アラクネというおともだちと契約しているが
彼はアラクネに頼らず、その刀で大人を殺している。
歳の割りに落ち着いていて、滅多に表情を変えない。



アラクネ

カンダタの契約相手のおともだち。
入れ物は綺麗な着物を着た日本人形だが、中身はやんちゃな男の子。
明るく元気、新しいもの好きで何事にも興味津々。
そんな性格のため契約相手のカンダタには日々迷惑を掛けていて、
毎日のように彼に謝っているがあまり反省はしていない。
能力は『たいばつ』で、敵を痛めつけることが出来るが
あまり実用的ではないため、『大人』との戦いには参加せず、カンダタに任せている
メイ

正式名称はフェアリィ・メイドだが、長いため通称はメイ。マリアの双子の兄。役割は警備員。
重い病を患っているらしく、毎日強い薬を飲んでいるため
皮膚がところどころボロボロになっていて体中に包帯を巻いている。
そんな体質のためか、大抵のことを諦めていて大体のものが嫌い。
しかし根が無気力なため、自分の敵や嫌いなものに対しても
率先して攻撃したりはしない。コマドリに対しても普通に接する。
『大人』との戦いに参加していて実質上の主戦力だが
それは彼の契約相手であるビーストが強いためであり、彼自身はカンダタとは逆に何もしていない。



ビースト

メイの契約相手のおともだち。
名前の割に紳士的で、カンダタとは違った意味で全員に対して敬語を使う。
入れ物は趣味の悪いアンティークドール。
能力は『おしおき』で、口から何万もの黒い獣を吐き出し、敵を食い殺す。
メイに忠誠を誓っていて、彼には絶対服従している。
アンネ

絵本を書くことが趣味の少年。役割は雑用係。
天真爛漫と言えばそうとも言える性格。
頭が悪く、場にそぐわない発言や意思の疎通のずれた返答をすることが多い。
また、喉に何かしらの障害を持っていて、声はしゃがれていて話し方はたどたどしい。
雑用係の仕事の一環として、コマドリの世話を請け負っている。
ギフトという黒猫を飼っていて、どんなときも一緒に居る。







   ダウンロード
ようこそ、未完成の王国へ。

修正パッチ
解凍の後、patchファイルをゲーム本体と同じフォルダに入れてください。