きょうのコラム「時鐘」 2009年8月30日

 コンビニをのぞくと、もうおでんを売っている。朝晩はしのぎやすくなった。並んだ品に食欲がわく

とはいえ、まだ残暑は厳しい。昼は冷やし中華、晩酌の友にはおでん。胃袋が戸惑いそうである。里山から早々とクマの出没情報も届く。どこかおかしな夏の終わりである

これも地球温暖化の影響、と多くの識者は言う。が、金大で学び、富大で教壇に立った地質学者の丸山茂徳さん(東工大大学院教授)は、二酸化炭素による温暖化に反論する研究者の1人である。地球科学という大きなスケールで見ると、逆に地球寒冷化の兆しが見られる、と主張する

暖まるのか冷えていくのか、結論までには長い時間がかかりそうだが、不順な夏の選挙戦はきょう決着する。追い込みの街頭遊説でも、手をかざして強い日差しを遮る聴衆の姿が目立った。配られたマニフェスト(政権公約)のパンフをかざす人もいて、「読んでください」と、声が掛かった

読んだところで、実行されない政権公約なら、日よけの役に立っただけまし。政治への期待は熱くなるのか、逆に冷えていくのか。分かれ目の時である。