福岡市博多区中洲の「吉塚うなぎ屋本店」で26日、ウナギに感謝し霊を弔う「うなぎ供養祭」が行われた。約60人の社員が参加し、最後はウナギ約200匹を博多川に放流した。
同店は1873年に創業し、30年以上前から毎年供養祭を行っている。1日に約1000匹、忙しい土用の丑(うし)の日には約3000匹のウナギが調理され、年間では約20万匹が消費されるという。
同店駐車場であった供養祭では、僧侶の読経が響く中、社員たちは手を合わせるなどしてウナギの霊を供養した。その後、宮崎産や鹿児島産などのウナギの成魚(体長約40センチ)が、社員らの手で放流された。
同社の徳安憲一社長(62)は「放流したウナギが産卵して、稚魚が元気に日本に戻ってきてほしい」と話した。
=2009/08/27付 西日本新聞朝刊=