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【政治部デスクの斜め書き】まもなく開く「パンドラの箱」 不信の原因は「自民の姑息さ」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:衆院選
40日間の夏休みをまるまる使ったロングラン衆院選は、いよいよ30日に決着がつく。各種世論調査をみても「民主党圧勝」という流れはもはや変わりそうもない。自民党は平成5年の細川連立政権以来16年ぶりの下野、しかも完膚なきまでに打ちのめされて下野する可能性が高まっている。
自民党が大敗すれば、最高指揮官である麻生太郎首相が「A級戦犯」のそしりを受けることは逃れることはできまい。首相は、おおらかで、情にもろく、正義感の強い「古き良き保守」を具現化したような人物だけに同情を禁じ得ないが、やはり「今の閉塞感を打破したい」という国民の強いニーズをつかめなかったことが最大の敗因となったようだ。
だが、あえてここで首相の肩を持ちたい。
確かに数々の失言もあった。漢字の読み間違いもあった。連日のバー通いも不評だった。定額給付金や郵政民営化見直し、厚労省分割などで発言も多少ブレたが、国民に「NO」を突きつけられるほど決定的なミスだったとは言えないのではないか。
首相への風当たりが強まった端緒は、リーマン・ブラザーズ破綻に端を発した世界的な経済危機を受け、昨秋の衆院解散を見送ったことだった。もし、首相が当初の思惑通り昨秋に解散を打っていれば、勝っても自民、公明両党で過半数維持がやっとだっただろう。何の政策も実行に移せぬまま下野する可能性も十分あった。仮に政権を維持できたとしても、衆参ねじれの中で衆院の3分の2議席を使った再議決を封じられたはずだ。それで果たして速やかに適切な経済・金融対策を打てただろうか。通常国会で揺さぶられ続け、予算成立と引き替えに退陣、解散となるのが関の山ではなかったか。
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