グリーンビジネス
環境問題はもはや禅問答。問題を解決するために、新しく生まれる問題とは?
Jan 21st, 2009
サステナブルコミュニティ
Some Right Reserved. photo by odysseygate
となりのトトロ、風の谷のナウシカ、崖の上のポニョなど、一貫して人と自然の関わりを描いてきた宮崎駿監督は、淵の森保全連絡協議会の会長として、東京都東村山市と埼玉県所沢市の境にまたがる一帯の森(通称:トトロの森)の環境保全活動を行っている。(トトロの森がどこにあるか探したい人はコチラからどうぞ)
その淵の森保全連絡協議会の柳瀬川クリーンアップ作戦に、名古屋市長の河村たかしが飛び入り参加して、宮崎駿との対談を行う予定なのだという。
なぜ名古屋市長が宮崎駿と?と思ったあなたは、以下のストーリーを読めば納得のはず。
実は今、開発か保全かで大きく揺れている里山が、愛知県名古屋市天白区・平針地区にある。
環境か保全かで揺れている平針(ひらばり)の森。Googleマップはコチラ
中日新聞7月29日版朝刊記事(PDF)によると、里山(5ヘクタール=5万平方メートル)を所有していた地主の死去に伴い開発業者が取得、3ヘクタールの土地を宅地造成、2ヘクタールを転売して私立学校を作る計画だったというが、現在は河村たかし市長の一存で保留したまま。今月中に許可が出ない場合は、業者側は市を訴える構えも見せているという。
現在この平針の森を守るために活動をしているのが、平針(ひらばり)の里山保全連絡協議会だ。
平針の里 保全連絡協議会のみなさんの活動を心から応援します。 - 淵の森の会長 宮崎 駿
と書かれていることからも、宮崎駿もこの問題をとても重要なものだと考えているのだろう。
さて、問題の背景に戻ろう。ふたたび中日新聞によると、市に開発許可を申請している業者は、少なくとも私立学校の建設は譲れないと主張しているが、平針の里山保全連絡協議会は
樹木や果樹園、水田、ため池、湿地を箱庭的に備えた里山の原型
として、5ヘクタール全体の保全を要請。市が買い取る場合には寄付できるよう、募金活動もはじめているという。同会会長は、
COP10、少子高齢化社会の時代に、こんな素晴らしい里山を破壊し、宅地や学校を造るべきだろうか?
と訴えている。
平針の里山が守られるか、開発されるか、まさに瀬戸際に立たされている状況の中、河村たかし市長は宮崎駿との対談を通して、平針の問題を広く知ってもらい、市民の支持を集めたいということなのだろう。
そこで提案だが、取材に行きたいというブロガー、ライター、Twittererはイベントに参加して対談を聞くというのはどうだろうか? イベントの詳細はコチラに載っている。
greenz.jpからも記者を派遣して取材記事にする予定だ。
平針の里山がどこにあるのか調べてみよう
淵の森にでかけて、宮崎駿と河村たかしの対談を聞こう
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