2009年4月23日
日本テレビ系で放送されているドラマ「アイシテル~海容」(日本テレビ系)で人を殺してしまった10歳の少年の母を演じている稲森いずみさん。笑顔はなかなか見せられないシリアスな役柄だが、素顔の稲森さんはいつも優しい笑顔を見せ、周囲の空気を穏やかにさせるような雰囲気に包まれていた。【細田尚子】
連続ドラマは撮影スケジュールがタイトだといわれているが、「アイシテル」の現場は時間的にはもちろん、精神的にも追い詰められるような緊迫感が漂っているという。夫役の山本太郎さんとは撮影現場で4時間議論したこともあるという打ち込みぶりで、休日には疲れを癒やすため「睡眠を取るようにしている」そうだ。「以前は寝るのが嫌いだった」という稲森さんも、最近は「落語のCDを聴きながら寝ると、よく眠れるんですよね」と教えてくれた。桂米朝や桂枝雀、古今亭志ん生らの「古典落語」を聞くと、「演技の間など、すごく勉強になります」と語る。
なぜ「落語」なのか。「子供が寝る前にお母さんから絵本を読んでもらうように、お話に集中しているとだんだん眠たくなるというか、他に気が散らないんですね。音楽だと何か考え事をしてしまうので」という。今年に入ってから、この“安眠のコツ”を手に入れ、熟睡できるようになったそうだ。
起きている時も「家でゆっくりしているか、ちょっと散歩に行くとかですね」と、ドラマの役柄上、「パッと外に買い物に行くのは躊躇(ちゅうちょ)しちゃうんです」。でも「終わったら反動でバカ買いしたりして」と水を向けると、「ハハハ、うん、そうかもしれない」と笑った。
最後に「奇麗で輝き続ける秘けつ」を聞くと、「笑うこと」と答えた。
「小さいことでも、そんなにおかしくないことでも笑い、笑顔でいようとしたら、自分が元気にもなれるし、人にも元気を与えられる。周囲の雰囲気もそれによって幸せになったら、自分も幸せになれますしね」と話す。
家族のきずなを大事にし、笑顔を絶やさずに生活する……。それが稲森さんが美しくい続けられる理由だった。
<プロフィル>
72年3月19日、鹿児島県出身。モデルとして活躍し、94年、ドラマ「上を向いて歩こう!」で女優デビュー。「29歳のクリスマス」や「ロングバケーション」などのヒットドラマに出演。98年に「ハッピーマニア」で初主演し、映画、舞台などで幅広く活躍している。08年にはNHK大河ドラマ「篤姫」に大奥総取締役・滝山役で出演。5月に公開する映画「THE CODE」に上海の歌姫役で出演している。主演ドラマ「アイシテル~海容」(日本テレビ系、毎週水曜日午後10時)が放送中。
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