02年の「全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリに輝き、06年4月からは老若男女に親しまれているドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)にレギュラー出演している女優の渋谷飛鳥さん(18)。長寿ドラマ出演の苦労や、ちょっと変わった趣味、07年の目標などを聞きました。この連載は、毎日新聞東京夕刊でも掲載します。【乗峯滋人】
――ドラマではどんな役?
東大生で、えなりかずきさん演じる小島眞の同級生の吉野杏子です。浅草生まれの江戸っ子で、ちゃきちゃきしたタイプです。
――眞の恋人ですよね
そうです。私も一視聴者だったので、オーディションの時に「眞の恋人役」と聞いて「あの眞に恋人が?」って思いました(笑)
――長寿ドラマに途中で入るのは大変?
やっぱり昔から同じメンバーですし、ベテランの方もたくさんいらっしゃるから、私のような新人が入っていけるか心配でしたが、暖かく迎えていただきました。泉ピン子さんやえなりさんが「飛鳥、飛鳥」って声をかけて下さって。
――眞と杏子の関係はどうなる?
私も全然聞いていないんです。でも、このままでは終わらないと思います。私も楽しみです。
――3月からは明治座の舞台「忠臣蔵」に出演するんですね
初舞台です。私以外のキャストが松平健さんらすごい方ばかりで。「半端なことはできないな」というプレッシャーで押しつぶされそうです。
――忠臣蔵の勉強をしたりしてる?
実家にあった本でストーリーを勉強したり、ドラマを見たりしています。着物での所作を覚えるために家で浴衣で過ごしたりもしています。
――どうして芸能界に?
小4のころ、ドラマを見るようになって安達祐実さんにあこがれました。女優になる方法がわからずにいたら、書店で見た雑誌にコンテストのことが出ていて。
――それでグランプリ
「まさか」という感じでした。ほかの出場者の人たちが、すごくきれいだったんで「これは駄目だ」と思ってたんです。「なるようになれ」って開き直ったのがよかったのかもしれません。
――女優をやってみてどうです?
最初はうれしかったんですが、台本の読み方とか、みなさんが当たり前としていることがわからなかったので、海外にいったような感じでした。
――一番難しいのは?
すごく真剣なシーンなのに照明さんや音声さんが見ていたりする感じにまだ慣れません。冷静に考えて「それおかしいだろ」と(笑)。
――楽しいことは?
スタッフさんや監督さんみんなで同じ目標に向かって作り上げていく過程が好きです。
――趣味は?
食玩作りです。樹脂ねんどに色をつけて、ミニチュア食品サンプルを作るんです。子供のころ、そういうおもちゃが買ってもらえなかったこともあって。でも、売っているものもあまり出来がよくなくて「これはもう自分で作るしかない」って、作っています。
――ほかに楽しいことは?
食べ放題巡りです。友達がバイキング好きで、本やネットで調べて食べにいっています。太るんですが、朝と夜を抜いたりしてなんとかしています。
――ファンに一言
07年は舞台に挑戦して、まだ不安ですが、みなさんにお見せしたいと思っていますので応援よろしくお願いします。
★会って、ひとこと★
人気女優を多数輩出するコンテストのグランプリを受賞しただけあって、純真な笑顔と朗らかな性格は特筆もの。芸能人っぽくない素朴な感性にも好感を持ちました。今春高校を卒業したら、仕事に専念されるそうで、人気ドラマ出演をきっかけにますます目にする機会が増えそうです。
2007年1月26日