小学館と集英社は28日、欧州で日本のアニメDVD販売などを手掛ける大手企業2社を買収したと発表した。すでに現地で漫画の版権を仲介しているグループ会社と、買収した2社を統合し、フランスやドイツで漫画の出版やアニメDVDの制作に乗り出す。日本市場が少子化などで伸び悩むなか、アニメ人気の高い欧州市場に参入し収益拡大を目指す。
買収したのはフランスのKAZE社(パリ)とドイツのアニメ・バーチャル社(ベルリン)で、買収金額などは公表していない。9月上旬にも版権仲介のグループ会社、ビズメディアヨーロッパ社(パリ)と統合させる。統合後の社名や所在地は未定。
KAZE社などは欧州の仏語圏と独語圏でマンガの出版やテレビアニメの翻訳、DVD制作・販売などを手掛け、売上高は計23億円。小学館の「名探偵コナン」、集英社の「NANA」などのDVDも販売している。
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