埼玉県警監察官室は21日、二日酔いの部下の飲酒運転を捜査しなかったとして、浦和署地域課長代理の石井健警部(45)を犯人隠避容疑などで、さいたま地検に書類送検し、懲戒免職処分としたと発表した。飲酒運転した竹原朋宏巡査長(34)と、違反を確認しながら交通切符を切らなかった河野敏夫巡査部長(50)も道交法違反(酒気帯び運転)や犯人隠避容疑などで書類送検し、それぞれ停職6カ月と同1カ月の懲戒処分とした。
発表によると、竹原巡査長は、勤務中に交番まで公用バイクを運転。交番にいた河野巡査部長が酒のにおいに気付き、飲酒検知を実施し、基準値を上回るアルコールを検出した。ところが、2人はその場で検知器具を壊し交通切符も切らなかった。石井警部は他の署員からこの話を聞いたが捜査を怠ったとしている。
竹原巡査長は前日、約12時間、独身寮などで計二十数杯のビールや焼酎の水割りなどを飲んだという。
県警は監督責任のある上司ら計7人も懲戒処分や内部処分とした。竹原巡査長と河野巡査部長を含む4人が21日付で依願退職した。【浅野翔太郎】
毎日新聞 2009年8月21日 20時52分