違法営業を見逃した謝礼にマッサージ店経営者から67万円を受け取ったとして警視庁神田署に勤務していた巡査部長、林隆貴容疑者(46)が収賄容疑で逮捕された事件で林容疑者の元同僚が林容疑者の依頼を受け、他人名義の銀行口座を提供していたことが警視庁の調べで分かった。東京地検は28日、収賄罪で林容疑者を起訴し、警視庁は懲戒免職にした。
この同僚は、組織犯罪対策5課の伊藤達也警部補(51)。警視庁は同日、伊藤警部補を本人確認法違反容疑で東京地検に書類送検し、懲戒免職した。現金授受に使っていた口座は、伊藤警部補が林被告の依頼を受け、知人男性を通じて調達したものだった。
さらに、伊藤警部補は、風俗店の立ち入り調査で知り合った中国人の女性経営者2人に風俗店など9店の開業・改装資金二千数百万円を出資。03年2月~今年4月に売上金数千万円を受け取っていたという。【川辺康広】
毎日新聞 2009年8月29日 東京朝刊