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自民「賞味期限切れだ」政治評論家・細川隆一郎さん

細川隆一郎さん(クリックで拡大)

 鋭い舌鋒で知られた政治評論家の細川隆一郎さんが25日、老衰のため90歳で死去した。長女で政治ジャーナリストの珠生さん(41)に父の思い出を語ってもらった。

 84歳で脳こうそくを患ってから目は不自由でしたが、頭はずっとしっかりしていました。毎週、ラジオ日本の『細川隆一郎のだまっちゃおれん!』に私と出演していたため、政治についてはテレビの音声やラジオで情報収集し、新聞を読んであげると、見出しだけで「だいたい分かった」という具合でした。

 今年5月に体調を崩して入院しましたが、その後もラジオには月に1−2回出ていました。最近は回復した様子で、亡くなる数日前には大好きな中トロのお刺し身を1人前平らげたほど。ただ、飲み込みやすいように細かく刻んであったので「味がしない。中の下、だな」と、美食家らしい感想を言うほど元気でした。それだけに、突然の死に驚いています。

 今回の総選挙で鳩山政権が誕生するのを楽しみにしていました。「ぜひ見届けたい」と。世論調査で「大勝の情勢」と伝えられ、安心してしまったのでしょうか。

 自民党に対してはこう言っていました。

 「結党の理念を忘れ、50年以上たっても自主憲法を制定していない。賞味期限切れだ。存在している意味すらない。ここ数年の党内の混乱は起こるべくして起きている。一度野党になって頭を冷やし、自分たちは何のために自民党でいるのか考え直してから出直せ」

 ここ1、2年は日本のことを本当に憂えていました。「どうしてこんな日本になってしまったのか。日本人は弱々しく、情けなく、自分のことしか考えない国民になってしまった。昔は貧しかったけれどもいい国だった」と。再びいい国にするには「学校の先生をきちんと育てなければいかん。そのためには憲法改正、師範学校の復活だ」というのが持論でした。

 政治にも自分の子供にも厳しい父でしたが、孫にだけは甘かったですね。子供が飲み物入りのコップを手に室内を歩いてこぼしたとき、私は叱りつけました。私が父にそうされましたから。でも父はやさしく「入れ過ぎるとこぼれちゃうから気をつけなさいね」「ママの言うことは聞いておいた方がいいぞ」と。孫が叱られているのを「かわいそう」と思ってしまう、普通のおじいちゃんでした。

 楽しみにしていた政権交代は実現しそうですが、憲法改正は見届けられませんでした。それはこれから私が代わりに見届け、「報告するから待っててね」と伝えたいです。

ZAKZAK 2009/08/28

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