チケットを手に内藤戦への意気込みを語る亀田興毅(久野功撮影)
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ビッグマウス復活だ−。WBC世界フライ級王者内藤大助(34)=宮田=に挑戦することが決まった前WBAライトフライ級王者亀田興毅(22)が27日、都内のジムで練習を公開した。この練習は9月5日に行うノンタイトル戦に向けてのものだが、すでに内藤戦に向けて始動している興毅は「しっかり研究でもしてや」と、内藤を試合に招待する意向を明かした。07年10月に弟・大毅が内藤に挑戦して敗れて以来、鳴りをひそめていた亀田節も全開、早くも心理戦を仕掛け始めた。
闘拳の“口撃”が、いきなり始まった。「世界戦が決まったんだから9月5日の試合に招待したろか。特等席を用意してな。招待した方が盛り上がると思うでぇ〜」。内藤戦への最後の前哨戦となる試合に、王者内藤を会場に呼び付けようというのだ。
悲願の2階級制覇がようやく目の前にきた。しかも弟・大毅が内藤に挑戦して敗れて以来、亀田家にとっては2年越しの“弔い合戦”。その大一番に、高ぶる気持ちが抑えきれなかったのだろう。
大毅の件で亀田家代表として頭を丸めた謝罪会見以来、しばらく封印していた毒舌は続く。招待状を送り付けても、試合当日、内藤が会場に現れるかどうかは分からない。それでも興毅は「来なかったらテレビ放送もあるしな。王者になったんだから地デジ対応のブルーレイぐらい持っとるやろ」とおちょくりモード全開だ。
もちろん、“呼び出し”は「後で『(負けた原因は)年とったから』と言われたらけったくそ悪いからな。スミからスミまで見ろ」と、内藤にしっかり研究してもらって、万全な状態でリングに上がってきてほしいから。「地デジだったらきれいに見えるし、オレの毛穴までしっかり見られるぞ」と、亀田節をさく裂させて公開練習を締めくくった。
世界戦の日時、会場はまだ発表されていないが、興毅は「場所はどこでもえぇ」という。ただ「できれば22歳のうちにやりたい」と、11月17日の誕生日の前に戦いたいようだ。「まっ、とりあえず目の前の試合に集中せなぁあかんからな。明日から本格的な減量や!」。超ド級のビッグファイトへ、もう興毅は止まらない。 (石川晴信)
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