リストランテスカレッタ
渋谷ラストオーダーは深夜12時、三島の素材を生かしたリストランテ
生しらすは鮮度が命。こちらでは、毎朝三島から届く生しらすを使用している。新鮮な生しらすの弾力のある舌触りは、一度味わうとやみつきに。
「時間を気にせずゆっくり食事を楽しみたい」「夜遅いけど、きちんと食事ができる場所はない?」。そんなフーディーズの願いを叶えてくれるのが、ラストオーダーが深夜12時という渋谷にあるイタリア料理店「スカレッタ」。
オーナーの筒井力丸シェフは、24歳で単身イタリアに渡り、本場のリストランテで修業を積んだ経歴の持ち主。特にミラノの名門リストランテ「スカレッタ」での経験がいまの料理に色濃く影響しているという。それぞれの土地に根ざした食文化が継承されるイタリアで体験した、食材の持ち味を生かした料理を実践するため、帰国後に選んだのは周囲を山と海に囲まれた自然豊かな土地、静岡県三島。ここに1992年、ミラノの「スカレッタ」と同じ名を掲げた店をオープンする。
三島では、生産者とコミュニケーションをとりながら、ひとつひとつ野菜や魚介類を吟味。伝統的なイタリアンをベースに筒井流のエッセンスをプラスした料理を確立させた。新たな舞台を求めて、拠点を東京に移したのが2002年。筒井氏が絶大な信頼を寄せる三島の野菜や魚介類を継続して使いつつ、東京だからこそ手に入りやすい上質なフォアグラや鴨、トリュフなどの食材を取り入れ、新たな魅力が加わる。
写真上の「からすみと駿河湾生しらすで和えた冷製フェデリーニ」(2300円)は、コリコリっと歯応えのあるフェデリーニ(1.5mm前後の細いロングパスタ)にプチプチと口の中で弾ける駿河湾産の生しらすの舌触りがアクセントになった一品。振りかけられたカラスミが味に奥行きを与えている。「伝統的なイタリア料理に忠実に、かつ三島の食材の持ち味を生かす」というシェフの信条が凝縮した一皿だ。
tel. 03-5468-6642
営業時間/18:00~24:00LO
定休日/日
メモ/メニューは、6500円と8500円の2コースとアラカルト。6500円のプリフィクスコースは、前菜にパスタ、肉または魚料理にデザート、コーヒーが付く充実の内容。その日のスペシャル料理が中心の8500円のコースは、シェフが作る料理の世界観をたっぷり味わうことができる。