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マイケルさん死因は薬物投与、医師逮捕も

2009年8月26日

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 【ロス24日=千歳香奈子通信員】ロス郡検視局が6月に急死した米歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の死因を「麻酔薬と鎮静剤の複合投与による死亡と断定」と結論付けたことが分かった。ロス市警によるマイケルさんの専属医の家宅捜索の捜査令状に、司法解剖の結果を「他殺」と表現。米メディアによると捜査当局は、専属医を過失致死容疑ではなく、日本の殺人罪にあたる容疑で逮捕も可能という見方を強めているという。

 24日に公開された捜査令状によると、マイケルさんの専属医コンラッド・マーレー医師は、死亡当日の6月25日午前1時半ごろから同7時半ごろにかけて、自宅で不眠を訴えるマイケルさんに、睡眠薬のほか、鎮静剤「ロラゼパム」と「ミダゾラム」を断続的に投与した。ところが効果がなかったため、同日午前10時40分ごろ、強力な麻酔薬「プロポフォール」を点滴で注入。マイケルさんが眠ったためその場を離れ、トイレから戻った際、呼吸停止状態のマイケルさんに気付いたという。マイケルさんは同日昼すぎに救急搬送先の病院で死亡が確認された。

 捜査当局は捜査令状に、致死量を超えるプロポフォールの過剰投与と、少なくとも2種類の鎮静剤との複合投与が死因と結論付けたと明記。AP通信は、捜査当局関係者がマイケルさんの急死を殺意の有無にかかわらず死亡させた「他殺」と位置づけたと伝え、捜査当局が殺人罪にあたる罪の適用も可能との見方を強めているとも報じた。

 捜査当局によるとマーレー医師は、不眠で悩むマイケルさんに、死去の約6週間前から毎晩、プロポフォール約50ミリグラムを投与していたという。医療関係者によると、プロポフォールは病院内で厳しい管理のもと使用される麻酔薬で、主に全身麻酔のために用いられ、投与後数十秒で意識を失う。過剰投与すると心拍数や血圧の低下、呼吸を抑制してしまう可能性があるという。医療関係者は鎮静剤との併用について「まともな使い方ではない」と指摘する。捜査当局によると、マーレー医師は死亡直前にもプロポフォール約25ミリグラムを投与したと認めているという。またマイケルさんが、白い液体状のプロポフォールを「ぼくのミルク」と呼んでいたことも明らかにした。

 マーレー医師はマイケルさんがプロポフォールの依存症に陥ることを懸念し、ほかの薬品と併用した疑いや、意識を失ったマイケルさんをしばらく放置した疑いも持たれている。

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