Q&A詳細
RC造のサッシリフォーム 木造用サッシの使用は?
- 投稿日時:
- 2009.05.30
- 回答件数:
- 2件
- 評価ポイント:
- 0ポイント
築35年のRC戸建住宅に住んでいます。
全面リフォームに伴い、アルミサッシを次の理由で取り替えたいと考えています。
・断熱効果を高めたい
・戸車が痛んで開け閉めしにくい(できない)ところがある
数社に見ていただき次の提案を受けました。
①全くの取替え
躯体からサッシを取り外し、RC用新サッシを取り付ける。サッシも窓もオーダーメイド。
見積り未取得。
②カバー工法
現在のサッシはそのままで、そこに新たなサッシを被せ、窓をはめ込む工法。カバーサッシおよび窓はオーダーメイド。
見積りは約300万円。
③木造用サッシ使用
躯体からサッシを取り外し、既製木造用サッシが使用できるよう木枠を取り付け、そこに木造用既製サッシを取り付ける。窓でない部分は木造住宅と同様の外壁とする。
見積りは約100万円。
コスト的には③が優れていますが、耐久力(経年劣化による雨漏り)で劣るとのことです。
私としてはコストを重視し③が適当と考えるのですが、次の点についてご教授ください。
・③の問題点は何か
・その問題点を解決または緩和する対応策はどういうものがあるのか
・②で既製木造サッシを使用することは可能か
ちなみに全面リフォームの内容は次のとおりです。
・屋上およびバルコニーの防水工事
・外壁の防水塗装工事
・内壁(外気に面する部分)への発砲ウレタン吹付工事
・床の断熱工事(張替え)
・断熱サッシ・ガラスへの交換
以上よろしくお願いいたします。
- ニックネーム:
- とむじぇり
- 性別:
- 男性
- 都道府県:
- 岐阜県
- 年齢:
- 45歳
RC造のサッシリフォーム 木造用サッシの使用は?
- 投稿者:
- 端 大介
- 投稿日時:
- 2009.05.31
現地を確認せずに、文面から推測するだけの回答をご了承下さい。
木造住宅は、住宅用サッシを取付け、住宅であっても、RC造の場合は、ビル用サッシを用いています。
「躯体からサッシを取り外し、」とは、サッシ枠のことでしょうか。もし、枠を取り外すのであれば、内部側の造作も、一部(四方、アルミ製、又は木製額縁、壁のボード、クロス仕上げ材等)撤去する必要があります。また、ビル用サッシ枠と躯体の隙間に充填されているモルタル、及びサッシ枠と躯体を繋ぐ為のアンカー鉄筋の切除が必要になります。既設サッシ枠の取り外しは、簡単ではなく難しいです。既設サッシ枠を撤去することは、躯体を痛めることになりますので、お薦めはできません。
「コスト的には3が優れていますが、耐久力(経年劣化による雨漏り)で劣るとのことです。」
単なる表面的な工事単価で、コスト的には3が優れているとお考えのようですが、専門的なことを熟知している者からすると、既設サッシ枠はそのままにする、2カバー工法のほうを選ぶだろうと思います。それは、既設ビル用サッシ枠を撤去することによって、建物の躯体を痛めること。商品のグレードの違い。新設サッシの開口面積の違い。雨仕舞の不備等です。
「2で既製木造サッシを使用することは可能か」
ビル用サッシと住宅用サッシの枠見込みは違います。すっきりとした収まりになりませんし、雨仕舞に不安要素がありますので、お薦めはできません。また、よりわかりやすく説明するためには、施工図に基づいての対面の説明が必要になります。
カバー工法を選択される場合、既設サッシと同じサッシメーカーでして下さい。どのメーカーも「カバー工法」の部材等はご用意できると思いますので。
私の所見がとむじぇり様の参考になれれば幸いです。
端 大介
リフォームコーディネーター
(有限会社ベストプランニング 代表取締役)
- リフォーム│インテリア・内装
- リフォーム全般│自然素材│内装設計・デザイン全般
ビル用サッシと住宅サッシは全く別物
- 投稿者:
- 森岡 篤
- 投稿日時:
- 2009.06.01
とむじぇりさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
RC用はビル用サッシ、木造用は住宅用サッシのジャンルです。
ビル用と住宅用は、同じサッシといっても、頑丈さ、自由度、メーカーの対応、流通と、全ての点で全く異なります。
設計的には、納まりが違います。
RCのサッシは、コンクリートをサッシに適した形状に打設し、サッシを内側からはめ込みます。
木造サッシは、外側から外壁に貼り付け固定し、サッシ周辺の外壁に防水紙を貼り込み、外壁材で覆います。
木造サッシは、外壁材(サイディング等)とセットで納まり、雨仕舞いが完結します。
RCで木造サッシを使うとすれば、外壁を全面的にやり替えるなら可能と考えられます。
外壁に下地を作り、サッシを外側から貼り付け、防水、外壁材を貼り込みます。
RCサッシは寸法が自由なのですが、木造サッシは規格寸法があります。
上記RCで使うには規格寸法では寸法が全く合わないでしょうから、大きめのサッシを切り詰めることとなり、コストアップになります。
木造サッシは枠の周辺のツバで止めるのですが、この寸法が大きいため、カバー工法として使うのは難しい(取付ができない)と思います。
強引に付けたとしても、窓サイズがかなり小さくなり、又、雨仕舞いが完結せず、水の侵入を防ぐことができません。
参考にしていただけたら幸です。
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東京都中野区の建築設計事務所 注文住宅/二世帯住宅/リフォーム
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もし、それが可能だとすると、断熱効果を高めるには、現在の単ガラスをペアガラスに替えることで改善できます。
ただ、単ガラスサッシにはペアガラスが入らないので、ガラス周辺にアダプタが回ります。
高価ですが、真空ガラス(スペーシア)を使えば、アダプタ無しできれいに納めることができ、薄くて断熱効果があります。
森岡 篤
建築家
(パルティータ建築工房 代表)
- 建築・設計│リフォーム
- 個人住宅│エコ・省エネ│耐震